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食卓のシェアが進む / 中国シェアリングエコノミー最前線 (2) ミールシェア

© Anju_Ishiyama

中国シェアリングエコノミー市場は83兆円(2017)、李克強(リー・クーチアン)首相も昨年公式にシェアリングエコノミーの推進を掲げた中国。 北京にて、中国で市場が広がる「食事をシェア」するミールシェア大手の「HomeCook(回家吃饭)」を体験した内容について掘り下げたい。

年間480万食のマッチング数、ユーザー数300万人を抱える「HomeCook(回家吃饭)」

2016年に創業して間もないHomeCook(回家吃饭)では、既にユーザーは300万人、月間40万食のマッチング、料理を提供するホスト数はユーザー2万件に及び急成長しているミールシェアの最大手企業だ。 同サービスは、1)家庭に招いて料理を提供したいホストと、食べに行きたいゲストをマッチングする訪問型 2) 家庭で作った弁当をアプリ上でオーダーしホスト個人宅へ取りに行くピックアップ型 3) 弁当をUberEatsのように宅配してもらう宅配型の3つのサービスを同じアプリ上で展開する。ミレニアル世代ユーザーを中心に数人グループでの訪問型タイプの利用や、ワーキングアワーの弁当注文などが人気だ。料理を提供するホスト側は、アプリ上で自分が提供可能な時間のみ選択すれば、好きな時間に、自分のペースで活動することができる。

急拡大の背景には 「レストランの方が衛生面で心配」という消費者インサイトにあり

「見知らぬ人の家庭に訪問して家庭料理をご馳走になるー。」 日本ではハードルが高いようにも思えるが、中国では近年レストランなど事業者に対する衛生面の懸念など消費者意識の高まりを受け、BtoCよりもCtoCモデルの方が逆に安全であるという消費者インサイトが影響している背景も大きい。 HomeCook担当者は「レストランでは古い油を使っていると聞くので安心できない、何の調味料を使っているかわかる家庭料理の方が安心だと思っている人が多い。」と語ってくれた。

日本では規制課題

国内では「食品衛生法」の規制があり、自宅で料理を提供する個人も、レストラン事業者同様の認可取得が必要となる。厨房設備に関する細かな規定などは一般の自宅で認可では取得し難い。 国内では食事領域ののスタートアップが増えてきているが、同規制にかからない認可不要の「料理教室モデル」を展開しているところが多い。 

HomeCookでは同サービスで100万以上稼いでいる主婦のホストユーザーも登場しているという。 訪問先の家庭では「ずっと料理が好きで資格は持っていないが、得意料理を作り、誰かに喜んでもらえることに生きがいを感じている」と語ってくれた。 

料理という家庭における得意スキルを活かして収入を得る、生活に生きがい得られることのできるミールシェアは、日本国内における主婦やアクティブシニアなどの社会参画、及び希薄化した地域のつながりを解決する大きな可能性を秘めている。

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