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改めて『ラッセル幸福論』を読む

 5月も、残すところ1時間となった。

 私は、若いときから、いつか自分の家が「いつまでも立ち読みしていたい大好きな本屋のような家にならないか」という妄想を抱いてきた。これには故渡部昇一の『知的生活の方法』の影響が大きい。

 10年前に家を建てたときに、妄想を一部でも現実にすべく、本棚の多い家にした。そのために犠牲にしたことも多いが、夢を大事にした。

 なにか発想を得たいとき、私は自宅の中で立ち読みする。手を伸ばす本を決めるのは直感である。その日の関心によって「ピン」とくる本が変わる。

 今日、ピンと来た本。それが『ラッセル幸福論』である。時代を超えた言葉が目に飛び込んでくる。

 「幸福な人とは(中略)、自分の人生が内部で分裂してもいないし、世間と対立してもいない人のことである。そのような人は、自分は宇宙の市民だと感じ、宇宙が差し出すスペクタクルや、宇宙が与える喜びを存分にエンジョイする。(中略)生命の流れと深く本能的に結合しているところに、最も大きな歓喜が見出されるのである(安藤貞雄訳)」

 我々が住む家庭、地域、国、そして地球、そしてそれを包み込む宇宙。精神の中で宇宙との調和み至った人は幸せなのである。美しい宇宙との調和、"Beautiful Harmony"=令和。

 新たな時代に、新たな季節を迎えるにあたり思った。宇宙は、私の周りにも、私の中にもある。変化の中で常に宇宙と調和していたいと。

 今後ともピンときた本のことを書いていきたいと思います。今後ともよろしくお願いします。

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