転職したら年収が下がる日本を卒業して、競争力のある国へ
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転職したら年収が下がる日本を卒業して、競争力のある国へ

こんにちは、リデザインワーク代表&ベーシックCOOの林です!

昨今、いろいろな話題で盛り上がっている企業の雇用の在り方・個人のキャリア形成の在り方ですが、根本的に解決するべきは、諸外国に比べ、転職すると年収が下がる可能性がすごく高いことなのではないかと思った話を書いてみたいと思います。

2021年4月の改正高年齢者雇用安定法の施行で、企業には従業員に70歳まで就業機会を確保する努力義務が課されました。

一方で、40歳や45歳で定年制度を導入するべきかどうかについても賛否の議論が活発に行われています。

シニアの雇用を義務化するのは、国として、年金財政を考えたときに、国が保障をしきれないので、企業が70歳まで賃金を保障してほしいという趣旨だと思います。
70歳と言わず、生涯現役で採用し続けたいと思う企業が世の中にあれば、解決する問題なんだと思うんですね。でも、そうじゃないからこそ、義務化しないといけない悲しい現状。

また、45歳定年制度に反対している人の意見を見てみると、住宅のローンや、子供の教育費用にお金がかかる。などの声が多く見られました。
45歳で転職しても年収が上がるのであれば、ローンや教育費は解決する問題だと思います。
でも、45歳で会社を出て転職したときに、年収が下がると思っている、あるいは実際に下がることが問題なんだと思います。

理想は、いくつになっても、あるいは年齢に関係なく(年齢に関係ない年齢不詳社会が良いと個人的には思っています)力を発揮でき、転職しても、年収を上げていける日本になることだと思います。

しかし、現状を見てみると、実際は真逆であることがわかります。諸外国に比べて、転職をすると年収が下がる可能性がとても高いのが日本です。

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※リクルートワークス研究所(2013)「Globak Career Survey」を参照

アメリカ、中国、インド、オーストラリアなどは、転職によって年収は6割~8割増える中で、日本はその約半分の35%となっています。
また、転職によって年収が減った割合は諸外国がほぼ10%未満なのに対して、日本では約1/3の人が減ってしまっています

また、年収が下がるのであれば転職をしない人たちも多いことを考えると、
日本は、転職によって賃金が下がる可能性が高い国であることがわかります。

だからこそ、転職をしないで、同じ会社にいる。
だからこそ、再雇用を受けて、同じ会社にいる。
ということが常識になっているんだと思います。
(もちろん、ビジョン共感など他の理由で同じ会社にいる人も多いと思います。)

これは、従来の終身雇用や年功序列制度が原因となって、その会社でしか活かせないスキルや専門性を磨いている人の割合が高いからだと思います。

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※リクルートワークス研究所(2015)「5か国マネージャー調査」を参照

日本では、どの会社でも使えるスキルを持っていると回答する人はわずか10%しかおらず、アメリカやインドと比べても1/4程度の水準であり、非常に低いことがわかります。

この状況の中、グローバルで見ても、会社の寿命はどんどん短くなっています。株式公開企業で最大約60年だった寿命は20年に短くなってきています。
一方、個人としては、人生100年時代になり、20歳から70歳まで50年働く時代になってきています。

このようなトレンドから見ても、職業人生を1社で終える人は稀な社会になっていくと思います。つまり、最低でも2社か3社では働いていくのが当たり前の社会になっていきます。

転職の際に、都度年収が下がることに怯えながら生きていく日本のままだと辛すぎると思います。

この状況を変えるために、私たちが実現していくことは、転職をすると年収が下がる国から、諸外国のように転職をすると年収が上がる国になっていくことです。

そこで重要なのは、その会社でのみ通用するスキルや人脈形成ではなく、どこの会社に行っても通用するスキルや人脈の形成に変えていくことだと思います。具体的に図式化してみました。

コンピテンシー変化2

・共通ビジネススキルとは
 ーどの業務でも必要とされるビジネススキル
 全体俯瞰力、情報分析力、仮説設計力、論点整理力、関係性構築力など
・職種専門性とは

 ー特定の職種・業務で必要とされる固有の知識や技術

このスキルの話は別途noteにまとめようと思っていますが、少しだけ補足させていただきます。従来磨いてきた、その会社の歴史を知っている、文化を知っている、社内のキーマンとの関係性がある、その事業固有のスキルがあるという会社専門性から、どこの会社でも活かせる、共通ビジネススキルと職種専門性の獲得にシフトする必要があります。

ジョブ型と言われる仕組みに変わっていく中で、職種専門性を磨いていくことも重要だと思っていますが、僕自身が、大手企業の経営・組織コンサルティングをさせていただいている中で思うのは、30代以上の人たちが優先的に身に着けていく必要があるのは、共通ビジネススキルだということです。
会議でも、何が論点なのかの設定が曖昧だったり、物事の整理が構造化されていなくてわかりにくかったりすることがよくあるからです。

僕がCOOを務めるベーシック社でも、論点の整理や、ファシリテーションによって議論を整理していく力を身に着けてもらいたいと思い、先日もクリティカルシンキングや、ファシリテーションの研修を実施しました。

ベーシックでは、成長と挑戦を掲げていて、仕事を通じた成長をしてもらいたいと思っていますが、マーケティングの専門性と、共通ビジネススキルをしっかりと身に着けてもらい、社会で活躍できる人材の成長を加速したいと思って日々取り組んでいます。

共通ビジネススキルや職種専門性を身に着けていくことで、転職しても年収が上がっていく社会になっていく必要があると思っています。
この一丁目一番地が変えられれば、45歳定年制度の議論や、70歳まで雇用の義務化という議論も収束していくと考えています。

キャリアに悩まれている人も、この職種専門性と共通ビジネススキルのCANを磨いていくことで、将来やりたいことやWILLが生まれてくると思っていますので、やりたいことが見つからない、と思っている方もまずはCANの獲得をするなかで、WILLを育んでいけるとよいと思っています!

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#日経COMEMO #転職 #45歳定年制  #70歳雇用

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林 宏昌(リデザインワーク代表/ベーシックCOO)

経営戦略、人事戦略、働き方について、自身の経験を通じて得た気づきや学びを書いていきます。フォローしてもらえると喜びます! リクルートにて営業→経営企画室長→広報ブランド推進室長→働き方変革推進室長→リデザインワークを創業+ベーシック取締役COO+情報イノベーション大学客員教授

嬉しいです!(*^^*)ありがとうございます!
大企業の働き方改革・DXを推進するリデザインワーク代表取締役/マーケティング領域のSaaS「ferretOne」・「formrun」、メディア「ferret」運営の株式会社ベーシックCOO(元CHRO)。元リクルートにて、経営企画室長、広報ブランド推進室長、働き方変革推進室長