シーンとなる「質疑応答」タイムを熱気ある時間に変える、「究極の質問」とは
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シーンとなる「質疑応答」タイムを熱気ある時間に変える、「究極の質問」とは

研修や講演会で、最後の質疑応答タイムが「シーン」となると、残念ですよね。

実は、ちょっとした工夫で、質疑応答を盛り上げる方法があります。それが、「究極の質問」セッションです。

やり方は簡単。いつもの研修や講義を少し短めにして、参加者同士で講師に投げかける「究極の質問」を考えるワークを行う。たったこれだけで、質疑応答が熱気ある時間に変わり、参加者の満足度が高まります。

今日は、私が実際に様々な場で活用している「究極の質問」セッションのやり方や効果について書いてみたいと思います。

増える研修や講演会

みなさんこんにちは。博報堂でブランド戦略コンサルタントをしている岡田です。

新人研修から中堅・ベテランのリスキリングまで、日々、さまざまな研修や講演会が行われています。

オンラインツール普及の影響で、以前よりも研修や講演会の頻度は増えているのではないでしょうか

私自身も、講演会や研修講師に呼ばれたり、企画運営を担当する機会も増えたように感じます。

さて、講演会や研修の際に、最も「読めない」のが質疑応答の時間です。

若手中心の活気ある会であれば自然と質問も出てきますが、まだ緊張感が抜けきれない新人の研修や、人数が多い講演会などは、質疑応答の時間が「シーン」となってしまうことも少なくありません。

本当は聞きたいことがあるけれど、全員の前で手をあげて発言するのは緊張する・・・。そんな経験が、誰もがあるのではないでしょうか。

強引に指名したりすることもできますが、さらに白々しい雰囲気になる危険性もあります。企画運営担当としては、議論がさらに深まるような質疑応答タイムにしたいものです。

そんな悩みを、ある社外の先輩コンサルタントに飲み会の場でしたところ、「良い方法があるよ」といって教えてもらったのが、「究極の質問」という手法です。

「究極の質問」セッションの進め方


ここからは、「究極の質問」セッションの進め方について説明します。

例えば、1時間の講演会でゲスト講師が1人の場合、50分の講義と10分の質疑応答といったスケジュールが一般的ではないでしょうか。

しかし、「究極の質問」を行う場合は、まず時間割から変わります。

まず、最初のゲストによる講義は30分にします。

次に、いきなり質疑応答に行かずに、15分程度のグループワークを挟みます。15分のグループワークでは、次のようなテーマで話し合います。

「講師の話をさらに深めるような『究極の質問』を、グループで1つ考えてください」

具体的には、4〜5人のグループに分かれてもらい、まずは各自から質問の候補を出し合います。

実は、この質問候補を出し合う時間に、小さな質問はかなり解消されてしまいます。同じチームの人たちが、「それはこういう意味じゃない?」と補足説明してくれるからです。

そうやって、話し合うことで自然と質問が絞り込まれていきます。最後に、2〜3の候補から、最も「話が深まるような」究極の質問を選びます。

この、「話が深まるような」という視点で質問を選ぶのがポイントです。この視点があることで、ただの事実確認的な質問は候補から外れて、1人ではなかなか聞けない、良い意味で「きわどい」質問が残ります。

そして、最後の15分の質疑応答で、それぞれのチームから質問を投げかけて、講師に答えてもらうのです。

例えば、私が過去に運営側として経験した『究極の質問』には、こんなものがありました。

ある企業の経営者の方に、事業運営で重視していることについて講義をしてもらった時のことです。

グループで話し合った後、あるチームが、こんな「究極の質問」を投げかけました。

「今日は、事業の生み出し方、育て方についての話でしたが、事業には寿命はあるのでしょうか」

この質問に触発されたゲストの経営者の方は、講義の中では触れられていなかった「事業の寿命」について、「まだ私の仮説で、誰にも話したことはないのだけれど・・」と、お話を続けてくださいました(すごく興味深い話だったのですが、ここでは割愛します)。

おそらく、普通の質疑応答では、事業を伸ばそうとしている経営者に、「事業に寿命はあるのですか」とは聞きにくい雰囲気だったと思います。

しかし、チームで議論することで自信をもって「きわどい」質問ができて、その結果、ゲスト講師も触発されて新しい話が引き出すことができていました。

この時は、終了後に参加者とゲスト講師で飲み会に行き、「事業の寿命」について大いに議論が盛り上がるぐらい、成功した講演会でした。

究極の質問が盛り上がる理由


では、なぜ「究極の質問」セッションは盛り上がるのでしょうか。そのポイントは3つあります。

1つ目は、ネーミングです。「究極の」という大袈裟なネーミングをつけることで、参加者は普段は聞けないきわどい質問を打ち出すことができます。

答えるゲスト講師側も、良い意味で緊張感が生まれ、本気の答えを引き出すことができます。

2つ目は、グループで1つに絞るということです。グループで1つに絞ることで、個人的な質問は除外され、そのグループのみならず、会場全体が本当に聞きたい質問を自然と抽出することができます。

3つ目は、参加者の自分ごと化です。講義を聞く前に、参加者全員が「この後、質問を出し合う時間があるんだ」と思うことで、研修や講演会を自分ごと化して聞くことができます。

このように、色々な良い効果がある「究極の質問」セッションですが、研修や講演会意外にも、例えば営業のためのセミナーや、部内や若手の勉強会など、様々なところで活用することができます。

ぜひ、試してみてください!


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岡田庄生 | 博報堂ブランド・イノベーションデザイン

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岡田庄生 | 博報堂ブランド・イノベーションデザイン
博報堂ブランド・イノベーションデザイン局 部長 / 博士(経営学) / 共創型のブランディング・イノベーション創出が専門 / 日経COMEMO KOL / 著書「アイデア練習帳」(日経文庫)ほか / 法政大学・青山学院大学・武蔵野大学 非常勤講師 / 趣味はキャンプとコーヒー☕️