この期に及んで円高は正しいのか?

記事中、コメントさせて頂いております。為替市場参加者は朝から慌しい1日となりました。既に方々で解説が見られますが、「この期に及んでも円高なのか」という疑問は当然持たれることと思いますし、私も一部そう思います。もちろん、市場では起きたことが全てであり、正しい・正しくないの議論は二次的です。しかし、そうした基本認識を持ちつつも、今回の値動きにはやや違和感を覚えました。

危機時に円が買われるメカニズムは色々あるでしょうが、短期的には「投機ポジションの巻き戻し」、長期的には「世界最大の対外純資産の存在」という2点が挙げられます。記事中、佐々木さんが言及されているように、ポジションの解消にはある程度時間がかかるでしょうし、8/22時点のIMMポジションも相応の円ショートですから、本日程度の円高はやはり「投機ポジションの巻き戻し」と解説しておくのが妥当なのでしょう。とはいえ、後者があるからこその前者でもあるため、煎じ詰めれば後者への根強い評価があるのは言うまでもありません。

 一方、想像したくもありませんが、記事中コメントさせて頂いておりますように、仮に領土への着弾やその先にある戦闘行為といった事態まで視野に入れるのであれば、その国(ないしその国の通貨)の決済機能などを危ぶむ声も出てくるかと思います。ミサイルが列島上空を横切ったということは、ややもすれば着弾もあり得たという話であり、常時極端なシナリオを好む直情的な為替市場ならば円安になっても不思議ではないケースだったように感じます。それだけに、「この期に及んでも円高なのか」という思いはさすがに今回は持った次第です。

むろん、裏を返せば、そこまでの事態を心配する向きが皆無に近いということなのかもしれませんし、そうであることを祈ります。しかし、こうした通貨の動きは円だけにユニークな動きであり、本質的には通貨が強烈に売られても不思議ではないという考察も頭の片隅に置いておきたいところであります。なお、私はミサイル云々がなくとも、ドル高の調整はまだ続くと考えている立場ゆえ、105円を割り込む程度の話は北朝鮮を抜きにしてあり得るとは思っています。

https://www.nikkei.com/article/DGXMZO20488960Z20C17A8000000/

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