物言う株主が日本株を買い増しても、日本株が上がらない理由
企業に経営改革や株主還元の強化を求める「物言う株主(アクティビスト)」による日本株の買い増しが2018年は3年ぶりに最高を更新したそうです。
しかし、日本株の実績は芳しくありませんでした。
背景には、去年の日本の株式は、海外投資家の売りが買いを5兆円超上回ったことがあるでしょう。
結局、日本株は売買の6割以上を占める外国人投資家次第です。
ここに、日本株の「割安の罠」という現象が生じます。
というのも、よく日本株はバリュエーション面から見て割安ととってつけたように言われます。
しかし、いくらそうでも、割高な米株が下がれば、バリュエーション関係なく外国人投資家は日本株売ります。
このように、日本株は米株次第ですので、国内要因で割安感があっても、米株が割高水準にあれば、結果的に日本株も割高になってしまうと思います。
そんな米国株が足元好調ですが、その割に日本株の戻りが弱いです。
この背景には、日本経済の景況感の悪さがあると思います。
実際、2月の製造業の景況指数を見ると、米ismは依然として分岐点の50を大きく上回っていますが、日本のPMIは急落して50を下割っていますから。
添付の昨年11月に公表したレポートで既に指摘していましたが、すでに日本経済は景気後退局面入りの可能性があると思います。
http://group.dai-ichi-life.co.jp/dlri/pdf/macro/2018/naga20181105keiki.pdf
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