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仕事がはかどる、オフィスとリモートの使い分け方

博報堂でブランド戦略のコンサルタントをしている岡田です。

普段の働き方は、週2回程度オフィスやクライアントに行き、残りはリモートワークです。

幸いなことに、仕事はリモートでも完結するのですが、それでもやはり対面の方が良いな!と思う時もあります。

今回は、日経COMEMOのテーマ企画「#オフィスは必要ですか」に関連して、オフィスワークとリモートワークのメリット・デメリットについて考えてみたいと思います。

オフィスとリモートの長所・短所とは

みなさんは、どんな時にオフィスに出勤しますか?

大事な会議がある時。
顧客に会いに行く時。
なんとなく誰かと雑談がしたくなったとき。

色々な理由があると思います。

また、会社によっては、「週に○日程度は出社する」ということをルールにしている会社もあります。

8月から最低週1回の出社を義務付ける。新型コロナウイルスの流行で在宅勤務を原則とする半面、社員間のコミュニケーションが不足し生産性が低下したと判断。出社による交流機会を確保する。

会社には様々な考えの人がいますので、このように「最低週1回出社すること」というルールがあった方が良いこともあります。

一方で、ルールだからといって、ただ機械的に「毎週月曜日に出社しよう」と決めてしまうのも、少し違うかなと私は思います。

せっかく、オフィスワークもリモートワークも、どちらも経験してきたわけですので、それぞれのメリットとデメリットを冷静に見つめて、仕事がよりよくなる組み合わせを自分なりに考えることが大事かなと思いました。

オフィスでチームの距離はぐっと近くなる

そこで私は、仲間たちと一緒に、オフィスワークとリモートワークのメリットとデメリットについて話し合い、図にまとめてみました。

 下記の図は、オフィスワークとリモートワークそれぞれの働き方について出てきた意見を「作業と環境」「個人とチーム」という2つの軸で整理したものです。4つの象限に対して、仕事環境、個人作業、日常のコミュニケーション、会議の4つの項目で、感じていることを書き出しました。

また、メリットはオレンジ色で、デメリットは青字で色分けして、視覚的にどちらのコメントが多かったのかがわかるようにしました。

まずはオフィスワーク(図1)について見てみます。

 全体を俯瞰すると、右下の「日常のコミュニケーション」にオレンジ色の文字が集まっているのがわかります。オフィスで働くことが日常のコミュニケーションを取る上で役に立っていたことを改めて感じます。

具体的には「偶然の会話から仕事になったりする」「心理的距離を一気に近づけることができる」といった意見が出ていました。このあたりはオフィスの強みだと思います。

一方で、青字が多いのが左下の「仕事環境」に関連する項目です。例えば「室温が合わない」「通勤が面倒くさい」「早く帰るのは申し訳なく感じる」などがあげられます。

もしかしたら、コロナ前はそこまで気にならなかったものが、リモートワークを経験したことにより顕在化したのかもしれません。

一度感じてしまうと、なかなか消せられないのがこのような感情です。オフィスワークを推進するときには、この辺りの感情を理解した上で行った方がよさそうです。

全体を通じて感じたのは、オフィスは一緒に働く仲間たちとの距離感をぐっと近づける環境としては最適だということです。

例えば、チームで動くことが重要な組織にとっては、オフィスがもたらすメリットは大きいと言えます。

作業内容が決まれば、リモートワークが便利

次に、リモートワークについて見てみましょう。

図2では、先程のオフィスワークとは対象的に、右下の日常のコミュニケーションが青字ばかりなのが目立ちます。

また、左下の仕事環境についても、「育児との両立が難しい」「椅子がよくないのか少し疲れる」など青字が多く、課題に感じている点が多数あげられています。

リモートワークが始まって半年近く経ちますが、やはり基本的な仕事環境ではオフィスに比べるともの足りない点が多いようです。

一方で目立つのが左上の個人作業に集まるオレンジの多さです。例えば「作業が効率化する」「ひとりで集中できる」「移動時間が不要」など、オンラインが個人作業にとってメリットが多いことがわかります。

会議についても意見は半々程度で、私の印象では、思ったよりオレンジ色のポジティブな面が多い印象です。

総じて分かったのは、環境としてはまだ十分ではないものの、作業内容が決まっているものを粛々と進める時には、リモートワークの方が効率的であるということです。

例えば、自律的に動けるプロが揃っている状態の組織には、リモートワーク中心の方が働きやすいのかもしれません。

プロジェクトの進捗に応じて使い分ける

以上の分析を踏まえて、これからの働き方は、図3のようなハイブリッド型になっていくのではないかと考えます。

新しいプロジェクトが立ち上がるとき(0→1)は、オフィスでの対面が向いています。なぜならオフィスワークは、メンバー同士の信頼関係の構築や、資料の裏側にある行間を伝えるのに向いているからです。

また、プロジェクトが最終局面にあり、重要な決断を下す時(9→10)も、オフィスワークが向いています。お互いの本音をぶつけたり、相手の反応を五感を使って感じられるのは、やはり対面に勝るものはありません。

一方、プロジェクトが進行中で、各自が作業を行ったり、途中経過を報告するような段階(1→9)では、参加のしやすさや、集中して作業できるというメリットがあるリモートワークを中心に行うほうが向いています。

このような視点で、自分が抱えている仕事をプロジェクト単位で「いまどのフェーズにあるか?」を確認した上で、オフィスに出社すべき時とリモートワークにすべき時に分類するのがよいのではないでしょうか。

自分の仕事を、プロジェクト単位で分解してみる

この話は、業務上のプロジェクトだけではありません。

例えば、人材育成の観点からみた時、新人や中途社員のような、会社の文化や風土に馴染む段階(0→1)は、意識的にオフィスで対面する機会を作った方がよいでしょう。

また、新規のお客様に営業を行うときも、いわば0→1のタイミングです。許される範囲で、対面の機会を持つ方がよいと思います。

聞いた話では、あるプレゼンテーションの現場で、プレゼンターはオンラインで登場しつつ、営業担当者が1人だけお客様の会議室に参加し、画面越しではわからないお客様の様子をスマホでプレゼンターに送信したところ、プレゼンターにとても喜ばれたそうです。

このように、「なんとなく出社」ではなく、オフィスとリモートの長所・短所を考える。

その結果見えてきたのは、0→1と1→10はオフィスで、1→9はオンラインで、という考え方でした。

まだ答えがないこの問いですが、実践を続けながら、さらに考え続けていきたいと思います。


※この記事は、下記の記事を再編集して作成したものです

※記事の元ネタをTwitterに投稿しています。

#COMEMO #オフィスは必要ですか

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博報堂ブランド・イノベーションデザイン局 ディレクター/ ブランディングやマーケティングが専門です / 大学院(博士課程在籍)でユーザーイノベーションを研究中 / 日経COMEMOのKOL / 多摩美術大学(非常勤講師)/挽きたてのコーヒーの香りが好き

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