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オープンイノベーション実現の鍵は、経営者の覚悟


ちょうど2年前の2016年11月・12月に、関西電力主催のビジネスアイデアコンテスト「DENTUNE!!」(デンチューン!)が開催された。オープンイノベーションが声高に叫ばれる中で、各社が競うようにしてアイデアコンテストやハッカソンを行っていた時期だ。


今では一時期より落ち着いたとはいえ、イノベーションの手法として定着した感がある。しかしながら、イベントをやっただけで終わってしまったもの、実際に事業化までこぎつけたものはどれくらいあるだろうか。


ところが、今月始めに出たニュースには良い意味でびっくりさせられた。2年の時を経て、このコンテストがきっかけとなった実証実験がスタートしたのだ。

前職でこのコンテストの本選審査員を引き受けたのだが、その熱量は群を抜いていた。

もちろん同じくらい盛り上がったイベントは数多く経験してきたが、このコンテストが違ったのは審査員である。予選のアイデアコンテストの段階で常務が1名、担当部署の副事業本部長が1名参加。本選にいたっては副社長が2名も参加していたのである。しかもアイデアソン自体にも関西電力の社員が20名選抜されて送り込まれており、あらゆる面で「本気でここから何かを生み出そう!」という気概にあふれていた。この規模の大企業が主催するコンテストとしては、異例と言ってよいだろう。

経営層の本気度はイベント後もつづき、粘り強く実証実験をはじめるまでに至った。ここで指摘しておきたいのは、今回の事業アイデアそのものはこのコンテストの入賞アイデアではない点だ。よくある話が入賞アイデアを事業検討した結果、様々な事情により実現できないことがわかり終わってしまうという例である。入賞したチームメンバーに頼りっきりで社内にその芽が残らないと、それっきりになってしまう。

関西電力の場合は社員を送り込み、経営層も巻き込むことで、自社にはなかった視点やアイデアの創発方法を参加者から学んだことで、その後も検討を進めることができたのだろう。特にイノベーションが必要と感じている大企業には、ぜひ真似していただき新たな事業で日本を元気にしていただきたいと思う。


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