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もしも副業をしているなら(始めるなら)、その経験を自分の会社で話題にできるといいですね。

副業というと、どこの企業がどんな制度を始めたか、個人がどんな目的でどんなところで働いているか、という話題になることが多いですよね。ただ私は、もう一つ考えるべきポイントがあるのではないかと思っています。それは、副業を解禁した組織(つまり本業側の企業)と副業をしている個人の関係性について、です。もう少し具体的にいうと、副業先で取り組んでいることや、そこで気づいたことを、個人が組織にフィードバックできる状態になっているか、ということです。

なぜこれが大事だと考えているか。そのそも、企業が副業を解禁する目的として、社員のキャリア自律を促すということに加えて、自社の組織改革や事業推進といった文脈でも相乗効果を期待しているケースが多く見受けられます。ところが、副業をしている人に話を聞くと、どうも会社でそのことを話題にしているケースが少ないように感じます。本業の中では話題にしづらい、もしかしたら上司は副業することをあまりよく思っていという不安があるかもしれない(実際、本音ではよく思っていないケースもありそう)、そもそも本業とは全く別のことだから話題にするという発想がないかもしれない。そんなことが背景にありそうです。

でも、本当はそれってすごくもったいないことだと思いませんか?副業をするということは、異なる環境で働くわけですから、仕事の進め方や考え方、使っているツールや必要な知識などなど、全く新しいものを獲得しているはずです。そして、別の環境にいるからこそ、本業に対して相対的に理解するきっかけにもなっているはずです。「うちの会社のこの仕組みはすごくいいな」とか「もっとこうしたらいいのに」といった感情も生まれるはずです。そういうことを発信していくことで、個人として組織に貢献できることも増えていくはず。一方で、企業・組織としても外部からの知見を吸収できる機会が増えることになるはずです。

ですから、副業をされている個人の皆さんはぜひ、会社で副業先について話題にするということにチャレンジしてみてほしいなと思います。一方、組織の側(特にマネジメントをする方々)は、社員がどんな副業をやっているのかということに興味を持ち、それが話題に上がっても大丈夫な空気を作れるように工夫をしてみてはいかがでしょうか?きっと、そういう関係性の中から、多様性が育まれていくのではないかと思うのです。


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