「領収書を切る」「経費を使う」ことを知らないサラリーマンが、でてきてしまうかも?

え!もう6月!?

新入社員で入社した方。もう丸2ヶ月ですね。企業によっては、完全リモートのままの方々もいるかもしれません。

✅自身の歓迎会もないまま...
✅社外での取引先との会食もない...
✅取引先の会社訪問することもない...

冗談ぽっく聞こえるかもしれませんが、実際に直面している人がいるかもしれません。

手土産・会食・購読誌・教育費...

僕にもあった新社会人時代。そんな当時、驚いたことの1つに「会社の経費を使って仕事をする」ということがありました。いまとなっては、あたりまえなことなんですが。

社会人になる、ということは「自身の労働の対価(価値創造)として、お給料をいただく」ということで、「売上高を多くつくり、少ない経費で、多くの利益を残すこと」であるべきだ、と思っていました。(あ、これは、これで会社として当然正しいことです。)

そんななか、「会社のお金を使っていい」と言われたときに、衝撃を受けました。基本的な仕事を遂行するための、パソコンや文具備品については、自身の意思というよりは、標準装備として貸与されるものという認識。

RPGでいうと、旅を始めるときの標準装備は、王様(運営)から渡されるもので、それ以降の強い武器や装備、アイテムを手に入れるには、自ら経験値を積み、レベルがあがってから、自力で手に入れるものだと。

実際の経済活動・仕事では、そんなことはなく、新入社員含め、さらなる価値創造のための費用(経費)は、予算が確保してあり、初期から利用していいものだ、と。

取引先(商談相手)への手土産代、(当時は頻繁にあった)接待会食費、自己(チーム・組織)研鑽のためのビジネス書籍代、そして、ビジネススクールの通学費。

職務を円滑にすすめるための費用、さらなる飛躍を生み出すための費用。性質としては「投資」なんて意味合いもあるかもしれません。(会計上の意味とは違うけど。)

この1年で領収書切りました?

ちょっと極端な例として、昨年話題になりましたが、

営業利益は59%増の287億円だった。出張費や交際費を抑制したほか

交際費の削減(など)で営業利益増、なんて報道もありましたが。

当然のことながら、小生も使うことも、使われることもこの1年減りました。というか、ほぼゼロです。

友人の企業の事例を伺ったのですが、削減された交際接待費を、社員のeラーニングにアロケーション(予算転用)することを社内進言・決裁し、社員のナレッジ・スキル向上に寄与していると伺いました。

一部の人しか直接的便益を受けられない接待費より、あまねく人(ベテランも新人も)が享受できるシフトは素敵だな、と思いました。(*接待費の作り出す価値がない、という意味ワケではありません。)

ちなみにそのeラーニングは、友人の企業が運営しているのですが、マーケティングに特化した新興サービスです。老舗のビジネススクールではキャッチアップできていない、デジタルマーケティング界隈のトレンドまで網羅しているようです。(受けてみたい。)

経費が経済を回す割合

ちょうどこんな記事がでていました。

飲食店で領収書を使う比率は1割
まずは交際費について考えてみたい。取引先への接待や贈答、供応に伴う費用を示すが、ピークは1992年で6兆2000億円に達していた。バブル崩壊後はじりじりと減り続け、2008年のリーマン・ショック以降はピーク時の半分になった。
それでも近年は企業業績の回復とともに交際費も増加に転じている。今でも4兆円近い額に上り、決して無視できない規模だ。例えば居酒屋など酒類を提供する外食の場合、領収書を使う比率はどれぐらいなのか。キリンビールによると「社員食堂などを除いて外食市場の13%程度」と分析している。ざっと2兆円弱ぐらいか。ワタミは1人当たり購買単価が平均2500円程度の居酒屋が中心だが、約1割の顧客が領収書を切るという。東京・銀座なら今でも大半が領収書需要だろう。
経営支援を手掛けるフロンティア・マネジメントの松岡真宏代表取締役は「20年はともかく、日本の法人の経常利益はバブル期を超えている。交際費の支出を促す政策が必要というわけではないが、健全な交際費の支出が経済全体を支えているのは間違いない」と指摘する。
さらに「相手と一度も会食しないでM&A(合併・買収)を決める経営者はいない。アイデア交換のためにも欠かせない。欧米の企業は交際費を使うときは、しっかり使う」と付け加える。過度な交際費の自粛は控えた方がいいとのスタンスだ。

冒頭、タイトルにもした事態。リモート入社した方々は、重役付添の会食の機会もないままの時間を過ごしてしまっているかもしれない。

サラリーマンスキルとして、「気の利いた手土産」や「TPOに合わせた最適なお店のチョイス」というものは、今後不要なスキルとなるのか...?!

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