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不安を味方に、信じる選択を重ね道を切り拓いていく、「黒衣」という仕事

「その時々でベストだと思える選択を重ねていけば、必ず道は拓ける」

物心ついた頃から指針としてきた、亡き父が大切にしていた言葉です。最初の仕事を選んだ時も、転職を決めた時も、その時々の自分にできる限りの考えを尽くして選択を重ねてきました。同時に、その変遷は人との出会いや巡り合わせに導かれて起こってきたもので、流れに身を任せてきた結果が今なのかな、という想いもします。

コントロールできないことが次々と起こる日々の中で、それでも目の前の仕事にしっかり向き合い、その繰り返しを気長に積み重ねていきながら良い流れを見つけて、その流れに乗っていく…その先に実績や信頼がついてくることを信じ、そうしているうちに少しずつ道が拓けてきた気がするーまだまだ道半ばながら、今のわたしはそんな地点にいます。

#天職だと感じた瞬間 #わたしの仕事論ーというテーマを前に、少しこれまでを振り返りつつ、自分の志す仕事について書いてみたいと思います。

キャリアシフトにはいつも期待と不安が伴う

約6年半務めた外務省を退職した後、地元企業、総合商社、アフリカ企業を経て独立企業しました。また並行して10年間、アフリカの仲間たちとともにNGO活動に取り組んできました。

キャリアシフトを考え始めると必ず不安に襲われます。職場の仲間や肩書きなど今持っているものを失う不安、描いていた未来が変わってしまうかもしれない不安、転職先で期待に応える働きができるかどうか分からないという不安…とにかく一通りのネガティブな要素を思い浮かべてみることは、昔も今も変わりません。考えうるよくないシナリオを並べてみてもそれでも期待が消えなければ、変化への想いが揺らがなければ、一歩踏み出してみるということを重ねてきました。

今、日々仕事に向き合うときにも不安は付き纏います。どんな仕事にも全く同じことの繰り返しは起こりません。特に文化や言語を超えた仕事は、どれだけ準備をしたつもりでも、想定外のことが起こることを排除しきれません。目の前に事象にどう対処するのか、その都度関係者とコミュニケーションをとりながら、いろいろなシナリオをシミュレーションしてその時々に最善と思える道を選び取っていくことの繰り返しです。不安とはいつも隣り合わせですが、半歩でも物事が願う方向に進む兆しが見えれば、その希望のためにやはり続けたいと思うのが今の仕事です。

大迫選手の言うような「不安があるから緊張感が生まれ、いいパフォーマンスにつながっていく」…という境地には達せていませんが、振り返ると、その時々の不安が自分を奮い立たせる力になっていたことは事実だと思います。

それでもやはり失敗はあります。ですが、「失敗しない人はいないし、そこからどう改善して成長につなげるかの方が大切」ー大迫選手のこの言葉にも、とても共感します。不安がある中でそれでも選び取った選択の先の挫折や失敗からは学ぶことがとても大きく、それを成長の糧とできるかどうかは、その後の歩み方次第だと思います。

共感するリーダーのビジョン実現のために伴走する仕事

様々な仕事を経験し独立企業するにあたって考えた時、自分に向いているのは、その哲学や理念に共感するリーダーや会社の事業実現のために伴走するための黒衣としてのあり方だと思うに至りました。

常に世界に照準を合わせて、誇りをもってものづくりに取り組むアフリカ発のブランド・メーカーたちとの仕事である「Proudly from Africa」は、まさに彼らと話をする中で生まれた事業です。聞けば聞くほど共感する考えとその結晶である商品を日本に届けることを目指した場づくりであり、その場を足掛かりに一層の発展に寄与したい、そんな想いで取り組んでいます。

人々の暮らしを向上させたり、雇用の拡充に貢献したり…そんなプラスの変化を志向する日本企業のアフリカ進出サポートも、SKYAHの黒衣の仕事の一つです。

例えば、10年前から日本で子ども達に対するプログラミング教育の普及に取り組み始めたライフイズテックのアフリカ展開。2018年末よりガーナを中心にウェブ開発のためのプログラミングを学ぶことができる「Life is Tech! Lesson」のベータ版を展開し始め、これまでに小学生〜大学生合わせて2000名弱がそのサービスを体験しています。プログラミングの技術を身につけることは将来への道を開くことだけではなく、ゼロから何かを生み出す経験を通じたプロジェクト立案能力や問題解決能力を伸ばすことにもつながります。アフリカでライフイズテック の事業を浸透させていくことには大きな意義があると信じ、伴走しています。

巡り合わせに導かれながら、プロの「黒衣」を目指したい

複数のキャリア変遷を経てきましたが、つくづく人に助けられてきたと思います。そんな人々とのご縁の中で巡り合わせていただく機会に挑戦し、日々の仕事に邁進するうちに、少しずつ「黒衣」として働くという自分の天職が見えてきた気がします。

これからもプロの「黒衣」を目指し、一つでも多くの共感する夢やビジョンの実現のために、クライアントや取引先に寄り添いながら働いていきたいと思います。


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