従業員の人生充実「従充」が採用競争力を高める未来を想像してみる

こんにちは、リデザインワーク代表&ベーシックCOOの林です!

今後、素敵な人を集め続ける会社は、従業員の人生充実「従充」をサポートしている会社になっていくのではないか?という想いを書いてみたいと思います。まだまとまり切っていないので、少し思っていることをつらつらと書かせていただきます。

「ボス充」が理想の上司像

ワークライフ・エンリッチメントが取りざたされている中で、トレンドが加速していると感じるのは、リクルートが2018年のトレンド予測調査で出した、「ボス充」です。

趣味、家族、 勉強、そしてボランティアや副業などの社外活動を充実させているボス。そして、それが部下から支持されている、こういった現象を「ボス充」と呼んでいます。社外活動が充実している上司のほうが若い部下から見て魅力的に映っている。

以前のように、仕事中心で、仕事ができる上司が魅力的だと感じる若手が減り、仕事もそうですが、趣味、家族、勉強、ボランティア、副業などの社外活動が充実している上司を魅力的に感じる若手が増えているということです。

僕も、とても共感します。趣味や、副業、大学で学び直しをされている方とお話していると、お話の幅が広く、何よりイキイキされているエネルギーがあふれている方が多く、魅力的な方だなぁと思います。そして、こういう人と一緒に働きたいなと思えます。

個人的に、どういう人に魅力を感じるのかを考えてみると・・・自分が好きなことや、やりたいことに情熱が注げている人なのかなと思います。それは、一般的にキラキラしたリア充的な要素に限らず、どんなことでも、自分が充実するなぁと思える、ずっとやっていたいなぁと思えることに時間をしっかり使えて、自分の人生にオーナーシップを持てている人なんじゃないかなと思います。

従業員充実「従充」が理想の仲間像

このことは、上司=ボスだけに当てはまることではなくて、一緒に働くすべての人に当てはまるのではないかなと思います。つまり、趣味、家族、 勉強、そしてボランティアや副業などの社外活動が充実していて、人生が充実している人を魅力的に感じ、こういう人と一緒に働きたいと思うのではないかと思います。

そう考えると、人生が充実している魅力的な人が、魅力的な人を集めてきて、素敵なコミュニティが出来上がる組織はやっぱり魅力的ではないか?と素直に感じています。

であれば、従来、会社は、あくまでも従業員の仕事領域への投資(オフィス、研修、仕事面でのストレスチェックなど)が中心でしたが、今後プライベート領域への投資も、魅力的な人材を集めてくる中では重要なのではないかと思うのです。

会社の投資領域は「従充」全体へ

魅力的な人材に溢れ、魅力的な人材が魅力的な人材を呼んでくるという理想すぎる循環を創っていくうえで、本人のプライベートまで含めた充実への投資について考えてみたいと思います。

従充を実現するために、会社として何ができるかを簡単なMAP
を作ってみました。

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プライベートは人それぞれだと思うので、本人が望むプライベートが選択できることが重要なんだと思っています。

軸は、「仕事領域かプライベート領域か」と「Dailyかライフイベントテーマ」かで切ってみています。

仕事×Dailyテーマでは、リモートワークが進む中で、自宅Workplaceの構築サポートもあると思います。
先日取材をいただいたHQ社の事業も日経新聞に載っていました。

テレワークで働く会社員約100人を対象に調べたところ、労働環境がオフィスより劣るとみられる比率は約6割に上った。こたつやベッドで作業する事例もあったという。企業向けに、テレワーク環境の整備を支援するサービスを始める。各社員の要望を聞き、サブスクリプション(定額課金)形式で関連用品を貸し出す。

企業からすると自宅のワークプレイスをサポートするのは、プライベートの領域のような気もしますが、従業員の充実観点・業務生産性観点から考えると、合理的な投資のように感じます。

また、仕事×ライフイベントテーマでは、副業推進や、社内公募、転勤選択制などもあります。やはり、自分の強みを活かして、面白いと思える副業をしている人は魅力的に感じますし、転勤で家族と離れてしまい、ライフが充実していないと感じている人がいたりする職場は魅力的に映りにくくなるかなと思います。


他にも、プライベート×Dailyテーマでは、本人や家族の誕生日などに商品券が届いたり、休暇が提供されることで、記念日を大事にできたり、夫婦共働きで忙しい中で、ベビーシッターを定期的に活用できることで、自分のライフ側を充実させたり、やりたい仕事に時間を優先したりできると思います。今は内閣府が提供している制度もあり、会社側が登録してくれれば、会社も本人も負担が最小限でベビーシッターを活用できたりします。

最後に、プライベート×ライフイベントテーマでは、男性で育休をとった人のお話などはとても素敵ですし、大事な経験だと思います。
また、個人的に社会で広がってほしいのはサバティカル休暇です。

人生100年時代、長く仕事もプライベートも充実して過ごしていく上でも、
仕事のスキルを磨きなおしたり、プライベートの状況も大きく変わるので、定期的に違うことに時間を投資する必要性は高まってくると思います。

大学で学びなおす、他社企業で2年間留学する、家族と1年間世界旅行をするなどなど。本人が必要だと思ったときに、選択できること、そのように人生デザインを設計して充実している人が多い会社は魅力的だと思います。

最後に

会社と従業員の関係が極めてフラットな社会になっていく中で、会社と従業員の関係もどんどん変わっていくと思います。会社が提供する価値は、
生活の保障→キャリア自律→人生充実
へと変わっていくと思います。

今回は触れませんでしたが、仕事を通じて、成長力や変化対応力を高め、持続的に社会から必要とされる人材であり続けてもらうことを支援することが、充実した人生を持続的に過ごしてもらう上で、重要な要素であることは今後も変わらないと思っています。

一人一人の従業員が、仕事もプライベートも、自律的に生きていく未来に向かっていき、自由と責任の中で、好きなことも含めて思いっきり取り組み、「従充」が多い会社が増えると良いなと思っています。

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