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ブランドのキーパーソンに圧倒的な熱量やこだわりが求められる理由

こんにちは!下着のプロデューサーをしているこじみく(小島未紅)です。
簡単に自己紹介をすると、私は25歳の時に下着ブランドを自分で立ち上げて、自分が開発した「24hブラ」というブラジャーをSNSを通じて発信、EC販売していました。それまでは新卒で入社したIT企業に勤める普通のOLでしたが、未経験・金なし・コネなしで起業をして、最高日商2000万円という規模まで一人でブランド運営をしてきました。

しかし今年の春に能登半島地震や一人体制でのブランド運営の難しさ(ブランドの拡大を見据えて体制を強化していくことに難しさを感じた)をきっかけにブランドクローズを迎えたわけですが、現在は下着ブランド(チャーメイクボディ)のブランドディレクターとしてブランド事業に関わっています

今日はよく周りの方から聞かれる「どうやってブランドを伸ばすの?」「ブランドを立ち上げるの?」という切り口で、ブランドの伸ばす上で絶対に必要なキーパーソンの存在をお話します。

1.ブランドの舵取りをするキーパーソン

まずブランドを伸ばす上で必要なのがブランドの舵を取るキーパーソンの存在です。「ブランドディレクター」や「ブランドマネージャー」といった肩書で称されることもありますが、この人物の存在こそがブランドを確立し、知名度を広げ、ファンを増やしていく上で何より大事だと私は思っています。

  • ブランドへの愛着・熱量が高い

  • 自身の経験や過去の想いがブランドとつながっている

  • ファンとブランドを繋ぐ橋渡し的な存在

  • 商品の企画・クリエイティブ・コンテンツに細かいジャッジができる

こういった存在がブランドの中にいると、その人の熱量で周りを巻き込み、ブランドをぐんぐん伸ばしていけると思っています。
例えば先日アパレル会社のyutoriにジョインした「Her lip to」のこじはること、小嶋陽菜さん。

芸能人がブランドを設立することは多いですが、彼女の凄さは「全てのクリエイティブに目を通す」という徹底ぶり。「クリエイティブは私にとって聖域です。」と話し、一切の油断を許さず、商品の開発からブランドの発信まで行ってきた。ブランドのキーパーソンに求められるのはこういった圧倒的な熱量やこだわりをもった人物だと思っています。

考えてみれば、100年以上の歴史をもつ「ルイヴィトン」「シャネル」も人物の名前であり、革新的な発想を持った一人の想いから誕生しています。

現在、私の業務も、全てのSNSクリエイティブの監修を行い、撮影のディレクションから発売アイテムのカラー選定まで細かい分野に渡って、ブランドの舵取りを進めています。ブランドディレクターに就任して数か月ですが、売り上げや認知度が着実に伸びていて、キーパーソンの大切さを改めて感じるようになりました。

2.ファンとの接点・客観性

次に大事なのは実際に使うユーザーといかに繋がれるか、そしてユーザーの理想をいかにキャッチアップして形にできるかということだと思っています。
実店舗やSNS、接点の取り方は様々ですが、「他とは違うブランド」とお客様から認識してもらうためには日頃から繋がりを大切にし、お客様の声を聞ける体制づくりを作ることが大事だと思っています。

「cohina」という小柄な女性向けなアパレルブランドは創業当初から毎日Instagramでライブ配信を行い、お客様との交流を大切にしてきました。
大学生が立ち上げたブランドながらブランド創設から3年で月商が1億円を超え、先日サザビーリーググループへのジョインを発表しました。

成功の要因の一つはファンとのつながり、そしてファンが求める洋服を着実に企画・開発し熱量を高めるサイクルができていたからだと思います。

ただ、やはり難しいのがファンの声を実際の商品に落とし込んでいく開発の作業…独自性があることで逆に使い勝手が悪くなったり、シンプルにそぎ落とすことで他社との差別化がなくなったり。(特にブラジャーは設計が複雑なのでかなり難しい…!)
私は今もこの業務に頭を悩ませていますが、ブランドとして感動してもらえるサービスを届ける上で大事なプロセスだと思っています。

3.ニーズや市場規模が小さくても売上は伸ばせる

よくブランドの悩みとして「ニッチな商品だから…」「市場規模があまりなくて…」と尻込みしてしまうことがあります。
ただ、こういったニーズや市場規模が小さいサービスだから売上も減少していくというわけではありません。
実際に私も「着心地がラク」「デザインは美しい」「値段は高め(国産)」とニッチなターゲットに向けたアイテムでしたが、多いときで一日に4000枚ほど販売できる規模まで伸ばすことができました。

そして、こちらの記事がまさにそういった市場でも切り口を変えて発展を続けている事例として大変勉強になりました。

後継者不足が続く和紙産業ですが、観光活用など新たなマーケットの開拓を進めています。私たちがイメージしている和紙とは違う生まれ変わった姿に感動するとともに、ブランドやものづくりの新たな可能性に勇気をもらう記事でした。

中でも登場するのが「家のベランダで紙すきを始め、アルバイトをしながら勉強し続けた」という職人さん。
ブランドのキーパーソンとも言える熱量の高い姿ですし、そういった行動力が新しいアイディアの源になると思っています。
私もブランド設立して数年間は二足のわらじで深夜の事務作業やベンチャーで働きながらブランド運営をしていました。

「なんとしてでもブランドを成長させるぞ」という想いこそが、ブランドを育てる第一歩なのかもしれません。

最後まで読んで頂きありがとうございました。
これからCOMEMOメンバーとして毎月、日本経済新聞社の記事を元に投稿していきます!
できるだけ読みやすい内容で、そして皆様の毎日にちょっと役立つトピックをお届けできればと思いますのでどうぞよろしくお願いします。

小島 未紅
1991年東京都出身。株式会社iiy執行役員。新卒で大手IT企業に入社。エンジニアとして働き3年目に下着ブランドの立ち上げを決意し、2016年に起業。運営ブランドBELLE MACARONは女性視点の心地よさとデザイン性をもつ「24hブラ」がSNSで共感を集め、最高日商2000万円を記録。ブランド体制などをきっかけに2024年にブランドクローズを迎え、現在は下着ブランド「CHARM MAKE BODY」のブランドディレクターに就任。




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