債券市場が調整局面入り

10年物米国債の利回りは2.5%台に上昇(債券相場は下落)。利回りは9カ月ぶりの高水準となった。ジャナス・ヘンダーソン・グループの運用者ビル・グロース氏は「債券の弱気相場入り」を宣言した(ブルームバーグ)。日本でも10年物国債の利回りが0.08%に上昇した。日銀が超長期債の買い入れ減額を通知したのがきっかけ。

年初の市場でも「景気回復下の低インフレ」を挨拶代わりになっていたが、あまりにいいとこ取りの感は否めなかった(拙稿「適温相場に潜む悪魔」)。このあたりでマーケットが多少振れるのは、自然だろう。というわけで、日本国債の利回り上昇を機に、円相場は1㌦=112円台前半まで上昇したが、株式相場の腰は強い。

ああ言えばこう言うで、今度は「多少、金利が上がるぐらい、景気は堅調」といったロジックなのだろうか。適温相場の理屈は次々と立ち現れる。後から振り返れば、それがバブルというものだろう。

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