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今年もサマーキャンプに出発〜つながりがひとを育てるMSTERIOの魔法

2001年以来、小学生〜高校生を対象にインターナショナルサマーキャンプを開催しているMSTERIO。今年も約1週間のプログラムにスタッフとして参加します。10年前から、主催者の寺尾さんから話を聞いたり、キャンプに参加したくさんの出会いを得て刺激を受けてきたという講師や参加者の方々に話を聞く中で、いつかきっと参加したいと思い続け、昨年から参加させてもらっています。明日から始まる二度目のMSTERIOを前に、昨年のことを思い出し、旅の準備をしたいなと思います。


サマーキャンプMSTERIO〜Make a difference〜

MSTERIOに参加する人々は、子ども達も大学生のカウンセラーもスタッフも講師も本当に多様。国籍、言語、年齢、バックグラウンド…世界中からたくさんの魅力的な人々が集います。共通言語は日本語と英語。片方の言語しか喋れないお子さんも、キャンプの期間中に少しずつ挨拶を覚えたり、身振り手振りで言語を超えた対話を試みたり、それ一つをとっても日常生活からは得られない価値を提供してくれる場。

多様な仲間とともに過ごす約1週間の中では、参加者の子ども達が毎日をどう過ごすかを各々に選びます。アート、マジック、料理、英語やフランス語、アウトドアスポーツやアーティスティックスイミング、ダンス、演劇や音楽…数々のクラスの中から自分で時間割を選択。最初は自分で選ぶことに戸惑う子ども達も、経験を通じて自分の興味や関心にスイッチが入り、クラスを選ぶ瞬間は、回を追うたびに賑やか度が増します。

特徴的だなと思うのは、どのクラスも子ども達のオーナーシップを大事にしているところ。例えばアートのクラスでは、講師が道具の使い方や創作の例を提示こそしますが、何を作るかどう作るかは各自の自由。教室いっぱいに並ぶ素材を目の前に、創作意欲の爆発する子ども達が続出することは想像に易いと思います。

そんなMSTERIOがスローガンに掲げるのは、“Make a difference” 〜自分の思いを聞いて選んで行動し、変化を起こしていくこと。クラスの選択を子ども達に委ねるのも、そのキッカケを与えてくれているように思います。

メイク・ア・デイファレンス/Make A Difference (MAD)

ミステリオのMを表すこの言葉は、私たちミステリオがいつも大切に思っているスローガンです。自分が思ったこと、感じたことを明るくポジテイブな気持ちを持って行動におこすことで、みんなどんどんハッピーになっていく、そして何かがよりよく変わっていくと信じています。また、自分にもきっと何かができる、という勇気 (Courage)もわいてきます。
MADを意識していると、不思議なくらい自分の周りが、社会が、そして世界がもっともっとよく変わっていきます。だから、ひとりひとりが身近にできるMADを、一緒に考えながら、あなたじゃなくちゃ作れない、あなたの一歩をお手伝いするところがミステリオです。

MSTERIOウェブサイト

初参加の小学一年生も、みるみるうちに打ち解けていく

初めてスタッフとして参加した昨年の夏。私同様にMSTERIO参加が初めての小学1年生がいました。行きのバスの中で、初めてのサマーキャンプに不安と期待が入り混じったような表情を見せていた彼女の変化ぶりは、MSTERIOが子ども達に提供する機会の意義を大きく実感させてくれるものでした。

見知った友達もおらず英語もわからないことで、最初はおそらく不安の方が大きかったのではないかと思います。そんな彼女の様子にすぐに気づいて行きのバスの中で声をかけ、そばで寄り添っていたのはMSTERIOを長年経験してきた大学生のキャンプカウンセラー。目線を合わせて優しく語りかけてくれるカウンセラーに心を許し、いろいろな話をし始める様子が最初の変化でした。

キャンプが始まってみると、身の回りのことを自分でやることやクラスを選ぶことなど恐らく初めての経験ばかり。そんな時もすかさず周りのお友達や、子ども達をよくみているカウンセラー、スタッフ、講師がサポート。緊張感の感じられた表情や不安げだった小さな声も、次第に満面の笑みと大きなお喋り声に変わって行きます。

キャンプ後半には、覚えたての英語の挨拶でお友達に声をかけるようになっている姿を見かけるようになりました。友達の名前を呼び、クラスに一緒に参加しようと誘う姿も。初めての体験を一つ一つ自分のものにして、行動を起こしていく様子に、まさに"Make a difference"を見た気がしました。

多様性を超えて、共に経験することで身に付く感覚

MSTERIOが提供する機会の一つは、多様性に触れることだと思います。国籍、言語、年齢、バックグラウンド…参加者には様々な違いがありますが、子ども達はその違いを物ともせず乗り越えて様々な行動を共有し、創造し、関係を築いていきます。その経験が子ども達の中に、自らの意思を大事に行動を起こす大切さや、他者に対する思いやりなどの感覚を育んでいるように思えます。

MSTERIOに参加する夏を過ごして育った卒業生達の多くが、キャンプカウンセラーやスタッフとして活躍しています。自分たちが参加者として得てきたものを次は恩送りしようとする姿に、好循環が巡る様子が垣間見えます。

私にとっては二度目のMSTERIO。1年ぶりに再会する子ども達がどんな表情を見せてくれるのか、今年もとても楽しみです。


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