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Baiduのカンファレンスに参加してきましたレポ。AIがあらゆるサービスに導入されて中国みなさんの生産性爆上がりの予感

今日はBaiduのAIの進化の紹介をします。10月17日の百度(Baidu)のカンファレンスにオンラインで参加していたんですが、AI中心の発表内容で、その進化にビビりました。

日経でも記事がちょろっと出ていましたが、まぁこの文章だけでは何のこっちゃって話ですよね。。

Baiduから提供されていたAIの「文心一言(アーニー・ボット)」は「国産でChatGPTを超えるぞ!」との意気込みで今年の春から利用できていたのですが、正直性能が全然で使えませんでした。それが、恐ろしく進化していた。

そしてこのカンファレンスを見てのシンプルなボクの感想では、百度は中国語版のChatGPTを作っているのではなく、自社サービスに最大限AIを導入することを進めていた。中国で使える中国版のChatGPTを期待していたボクのほうが脳死していました。

(カンファレンスの様子は長いし中国語ですがYoutubeにアップされていました↓)

まずはボクも含めて利用者からDisられていたAIチャットの「文心一言」について。今まで簡単な会話ができるのみ、一回一回の会話が繋がらなくて非常に残念なできだったんですが、すでに4.0バージョンに進化していて、完全に普通の会話ができるようになってました。

長い会話や複雑なやり取りも問題ない。返信だったり、簡単な文章を作ったり、パワポのレジメを作ってもらったり、こういった性能はChatGPTとの差はほぼ感じません。

生成の事例をたくさん紹介、画像生成もStableDiffusionと使用感は大差ない

そして百度の看板サービスの一つである百度文庫(文章に特化したファイル共有サービス)では、AI アシスタントによって必要な文章の作成やパワーポイントのレジメの提案も当然してくれる。さらに、生成してくれた提案や、自分で用意したレジメのWordをアップすれば素早く画像付きのパワーポイントを作ってくれて超便利になりました。

百度文库で資料を自動生成しているデモ。レポートコンサルの仕事無くなりそうで怖い

この革命性は日本の皆さんにはピンとこないかもしれませんが、百度文庫はもともと、UGCやPUGC、PGCによるファイルの宝物箱です。文章の質も幅も広いから生成されたものは専門性の高い文章を参考しながら生成されるというのが特徴だそうです。

早速利用してみて、細かいところも指摘すればすぐに直してくれます。一番ありがたいのは、AIがチョイスしたイラストや写真が僕より全然いいこと。版権はどう処理すればわかりませんが、社内利用だけだと非常に助かる機能です。

また、百度の看板サービスのもう一つ百度網盤(説明が難しいですが、みんなのGoogleDriveがシェアされたCloud上のサービスをイメージください)でも、AIアシスタントがボクのようなコアユーザーのペインを解消してくれそう。利用すればするほど重くなるクラウドが改善され、いつどこで撮ったか忘れた写真を見つけてくれたり、最近見た内容ウル覚えの動画でも見つけてくれたり、と機能がすごく良くなっていました。

動画から文章を生成しさらにそれをAIと会話するデモ

拡張機能などでYoutubeに実装されているような、長い動画をAIで短く表示してくれたり、数百字の要約をまとめてくれたりすることもできます。また、指定したセリフを動画から見つけ出すこともでき、動画編集するときは非常に助かります。計算力の問題か、まだ開発初期なのか、1日100回の利用と、時々前のボケた文心一言のような感じになっちゃいますが、この機能もこれから日に日に進化するでしょう。

また、カンファレンスで紹介された百度の社内利用のAIアシスタントも非常に魅力的に感じました。中国ではずっと前から仕事の連絡はグループチャットでするのが当たり前になっていて、Wechatに限らずグループチャット数も中に入ってる人数も多くみんな困っています。これをAIアシスタントが解決してくれそうというもの。

膨大なチャット内容からポイントをまとめてくれたり、自分の対応が必要な場合に先回りして教えてくれたり。Slackなんかはすでに実装されててみんな活用してるんですかね?

他にも、百度の地図や生活サービスと連動すれば、出張の航空券や宿の予約、商談の背景や今までの進展まとめなどを行うシーンも紹介されていました。会社の役員などでない、普通のサラリーマンにも助手がつく感じ。出世した気分になれそうです笑

もちろんBaiduといえば自動運転頑張ってますのでこの成果も発表されてました

TECジャイアントのBaiduが手掛ける事業は幅が広く、スマートホームやスマート医療、無人運転など幅広い事業でいかにAIを生かしているのかも紹介されてましたが、やはりto Cのサービスでこそ進化が実感できますね。LLMが改善しました、新しいサービスをリリースしたって内容なのかと恐れていましたが、既存のみんなが利用しているサービスのレベルアップさせる考えが全面に出ていて素晴らしく、日々の生活に直結していきそうです。もう中国語の生活ではGPT使わなくなりそうです。

そして最近の中国では、Baiduのような長年成功しているジャイアントだけでなく、AIのユニコーンも登場してきています。先日も高額出資を受けた企業が話題になってました。この辺りは次回のnoteで紹介したいと思います。興味がある方はぜひフォローしてお待ちください。


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