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なりたい自分へ、毎朝の小さな問いかけ

午後になって、ようやく服を着替える

緊急事態宣言が出された当初は、誰にも会わず、そんな日が週に何度かあった。子供が生まれたタイミングも重なり、忙しさにかまけて、一日中着替えもせず、メイクもせずに過ごす日が何日もあった。

こんなんじゃ、ダメな気がする。。。

そう思う日が続いていたからこそ、今回、資生堂の魚谷社長が投げかける『化粧品は私達の生活に何をもたらせてくれるのか?』について改めて考えてみようと思う。


コロナ禍前は、ほぼ毎日、外に出る用事があった。そしてその日の用事や合う人によって、自身の服装やメイクを考えいた。

『今日は、ビシッと決めよう』とか『今日はリラックスできる服装にしよう』など、毎朝鏡に立つ時間で、その日をどう過ごしたいか自身に問いかけていた。

今回の問いに対して、私がいま、思う答えは、『化粧品は、なりたい自分への問いかけ』かと思う。

なりたい自分をつくるメイク術

ソファーに寝っ転がりながら、何気なくネットサーフィンをしていた時に、たまたま米国で有名なドラァグクイーン、ユリーカ・オハラのメイクの動画が目に止まった。

動画のタイトルは『”理想の自分になれる”メイク術』

Youtubeの画像だけでも、かなりインパクトがあるが、動画では、インパクトという言葉では伝えきれない、それ以上の衝撃を届けてくれる。

動画の冒頭では男性の姿で出てくる彼女が、すごい量のメイクを顔の上にダイナミックにのせて、”美しい”女性に変身していく7分の動画は圧巻だ。(魚谷社長へ、かなり化粧品も使っています!)

『私が美しいと言うんだから、美しいの!』と心底、楽しそうにメイクアップしている姿は、見ている私達までワクワク楽しい気分にさせてくれる。

彼女の動画をみて私が次に思ったことは、いわゆるLGBTのカテゴリーにいる彼女は、毎日の鏡で自身の顔を見ながら、どれだけの数『どう生きたいか?』を、問いかけてきたのかということだった。

『今日はどんな気分で過ごしたいか?』
『私は、どう生きたいか?』
『どんな自分になりたいか?』

男性や女性という性別のカテゴリーや、世の中の美しいという価値観が自分に合わないことを理解する。その上で、『周りが思う美しさ』を作るのではなく、『自分らしい美しさ』を作っていく。

自分らしい美しさを手に入れていく彼女のメイク動画は、一つのドラマを見ているかのうような感動をもたらしてくれる。

そうして、『美しい自分』を周りに見せることで、世の中の美しさの価値観まで変えていってしまう。

世の中のスタンダードが大きく変わる時代

世の中の当たり前が無くなり、不確実さや複雑さが増していくこれからの未来。

友人や家族、上司や会社が正しいと示していた未来が、必ず安心で、安定しているとは言えなくなっていくというのは、誰もが今回のコロナ危機で気づいていること。

『じゃあ、あなたは、どう生きたいか?』

そんな大きな問いを、突然、周りから投げかけられると、びっくりする人もいるかも知れない。(これを書いている私も、びっくりすると思う)

しかし、毎日、鏡の前でメイクをする、身なりを整えるというのは、それを小さく自身に問う時間だったはずだ。

『今日はどんな気分で過ごしたいか?』
『今日は、どんな風になりたいのか?』
『どんな自分になりたいか?』

そう考えていくと、改めて、一日中パジャマ姿の自分を鏡でみて、私は反省した。

朝の身支度は、なりたい自分への問いかけ

会いたい人に会えない、会わなくてもいい時代に、『身なりを整えること』はどんな意味を持つのか?

私の答えは、『なりたい自分への問いかけ』を小さくも毎日届けてくれる時間であるということだ。

これからは、周りが美しいと思うお化粧をするのではなく、自分がなりたい自分になれる化粧をする人が増えるといいなと思う。男性も、女性も、年配も、若い子も。

誰に会わなくても、誰からも褒められなくても、自身が自分を好きでいるために。

私は、できるかぎり、そんな思いで鏡の前に立とうと思う。

#日経COMEMO #COMEMO #会えないのになぜ装う #VOGUEJAPAN





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