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生成AIと学校教育のいま

ChatGPTなどの生成AIが登場したことにより、私たちの生活にも少しずつ変化が生まれ始めています。

教育現場においても生成AIが与える影響は今後ますます大きくなるといわれており、私達教師も日々その対応に追われています。

例えば、ChatGPTなどの生成AIは対象年齢が18歳であることがほとんどで、学校で教育利用する際の保護者向けの許諾書を作成したり。
論文やレポートを書く際、どのように生成AIを活用していくべきなのかモラルやマナーについて生徒達と一緒に考えたり。
今までになかった業務に取り組む日も少なくありません。

翻訳サービスや生成AIを上手に活用できる大人になる

以前書いた記事で、英語教育において翻訳サービスや生成AIとどう向き合っていくべきなのかトピックとして取り上げたものがあります。

現代の子ども達は、例えば英語のライティング活動(作文)をする際、こちらが何も指示をしなければまず翻訳サービスに日本語を突っ込んで、そのまま出てきた英文を使おうとすることが多いです。


翻訳サービスや生成AIが提示した英語を上手に修正しながら正しい文章を書くためには、AIが書き出した情報が正しいのか間違っているのかじっくりと検証したり、教師とコミュニケーションをしっかり取りながら正しく翻訳サービスや生成AIのサービスと向き合う必要があります。

こうなってくると、私たち英語教師の主な仕事は黒板にチョークを使って講義をするスタイルから、子ども達との対話をしながら協働して学びを深めるスタイルへと自然に変化していきます。

上手に生成AIや機械翻訳を活用できている授業では、例えば、原稿を提出した子ども達それぞれと丁寧に対話をしながら「どんなことが言いたいのか」「どの表現が適切に自分の気持ちを言い表しているのか」探りながら原稿を修正していくような言葉のキャッチボールが教室の色々な場所で絶えず飛び交っているのが特徴的です。

こうしたやり取りを繰り返していくと、子ども達は英語を書く作業の全てを翻訳やAIに頼ろうとせず、自分の言葉と翻訳が出した英語との感覚的なズレを自然と修正するように意識が少しずつ変わっていきます。(少なくとも、この表現が正しいかどうか自分以外の誰かに意見を求めることができるようになると感じます。)

生成AIと世界の教育現場

生成AIの教育利用は日本以上に海外の様々な学校現場でも進んでいます。
私が特に驚いたのはメキシコのある大学の建築に関する授業で行われていた活用方法で、折り紙やゴミ箱に捨てたちり紙を使ってその形をもとに生成AIで建築物のパターンをいくつか描き出してもらい、そのAI画像の図面に書き起こしていく練習をしていました。

その授業そのものの紹介ページではありませんが、建築を学ぶ界隈では割とこうした生成AIの活用がメジャーな手法のようです。(英語のページです)

個人的には、生成AIの登場によりさらに授業で扱えるテーマが広がったと感じています。
まだ誰も考えたことがない、おもしろい授業に挑戦してみたいなと思います!

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