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「なのに」のヒロイズム

こんにちは。スマイルズの遠山です。

NHK「なのに?」カジュアルな語り口

3.11直後、全てが機能不全に陥ったなかでNHKの担当者が個別のジャッジでTwitterによって、そこに体温を感じるような情報配信したのが多いに話題になり、その勢いで「NHK広報局」のツイッターはリミッターが外れて?(きっといい意味で)驚くほどカジュアルな語り口と内容になっている(らしい)。時報の時計のマークも際立っている。

日経新聞「なのに?」サウナ

先般、日経新聞主催のサウナイベントにサウナイノベーターと称されて招かれたが、蛍光色のカラフルなサウナイベントの告知を30段で2度も打ち度肝を抜かされた。イベントもスポンサー枠も盛況で、成功のうちに終わった。

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日経新聞「なのに?」

そして、日経新聞のなかに現れる〜暴走する欲望狂乱の世界 ジャッリカットゥ牛の怒り〜である。

要は、上記は共に「らしくない」のである。
あのNHKが、あの日経新聞が、となり、そのギャップに意味がある。

某民放局ではこれほどのギャップは起きない。フジテレビが将棋講座をやったら新鮮なのだろう。
まあ、日経だろうが日常のニュースの中身は、暴走する欲望と狂乱や怒りに満ちている、かもしれないが。

とはいえ、まだこの映画を観たわけでない

さて、映画のタイトルだけで中は観ておらず、観たいのは山々なのだが、タイトルだけで想像するのも悪くない。レコードもジャケットを眺めて想像している時も楽しく、自らに中身を見抜く卓越した才能を持っている、としばし勘違いさせてくれる。(多くは勝手に想像する好みと外れるのだが)


クリエイター性分のある私は、このタイトルを見て、そのヤバさに何かジェラシーのようなものを感じる。
覗きみたい衝動と、この、上げて落とす感覚。
極大化した人間の欲望と狂気、が、金やAI、エロスや戦争、地球環境や宇宙開発でもなく、牛である。一頭の牛が暴れだす、というのだ。
暴れだした一頭の牛が、どう人間の欲望と狂気を生み出すというのか。

「タイトルだけで、私はすでにもう負けている」のが気持ち良い。

この記事を書いた人

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遠山正道(とおやま・まさみち)
スマイルズ代表取締役社長/スープストックトーキョー代表取締役会長


1962年東京都生まれ。慶應義塾大学商学部卒業後、85年三菱商事株式会社入社。2000年株式会社スマイルズを設立、代表取締役社長に就任。現在、「Soup Stock Tokyo」のほか、ネクタイ専門店「giraffe」、セレクトリサイクルショップ「PASS THE BATON」、ファミリーレストラン「100本のスプーン」、海苔弁専門店「刷毛じょうゆ 海苔弁山登り」を展開。「生活価値の拡充」を企業理念に掲げ、既成概念や業界の枠にとらわれず、現代の新しい生活の在り方を提案している。著書に『成功することを決めた』(新潮文庫)、『やりたいことをやるビジネスモデル-PASS THE BATONの軌跡』(弘文堂)。

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