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10年続くブランドのポイント①「オリジナルへのこだわり」

Minimalは24年12月1日で10周年。ありがとうございます。10周年イヤーを通して、クラフトブランドを10年間続けてこれたポイントを振り返えるシリーズを書いていきます。そのVol.1である今回は、クラフトのモノづくりにおいて大事にしてきた根幹の考え方として、「オリジナルへのこだわり」について触れたいと思います。

オリジナルへのこだわり

Minimalのシグニチャーのオリジナルデザイン板チョコレート

業界未経験の素人であった私が、チョコレートの企画・製造・販売を手がけるブランドを立ち上げ、2024年12月で10年が経過します。

ベンチャー企業の生存確率が、最初の10年間で10%を下回るともいわれる中、比較的初期投資や製造コストがかかる製造業で起業したこの10年は、決して楽な道のりではありませんでした。

Minimal - Bean to Bar Chocolate -というクラフトブランドの10年の経営の道のりの中で、大事であったと振り返るポイントを連載としてまとめていきます。

10年を振り返って、続けていくために、本当に大事なこととして思うのは、「創業者や創業メンバーのつくるモノ自体のオリジナルへのこだわり」
であると思います。

そして、そのこだわりが、文化としてブランドの中に脈々と続いていくことです。

Minimalで言えば、ものづくりの根幹は「カカオ豆からチョコレートを造り」となります。

Minimalにおけるオリジナルへのこだわりとは、
絶対に、他のブランドやチョコレートを安易に真似しない。
自分たちだけのオリジナルのチョコレート造りに強くこだわること。
オリジナルであることに、徹底的に括ること。

実は、基本的には多くのビジネスは何かの模倣であることも多々あると思います。その中で、何かを参考にして、安易に真似したりしてしまうと、偽物感がでて、長続きができないということを10年間で実感しています。

もちろん、ブームに乗り、真似をして、短期間で売り切るというビジネス手法自体は否定はしませんが、10年続けていくやそれよりも長く続けていくためにオリジナルを追い求める姿勢はとても重要であると思います。

特にクラフトブランドとして新しいジャンルを創造する必要がある時は、誰もやってないことをやるべきであり、オリジナルティを求めるアティテュードをブランドが備えていることはとても重要だと思います。

Minimalのオリジナルはザクザクした食感と複雑な香り

Minimalのチョコレートは断面がザクザク

Minimalでのオリジナルへのこだわりは、アウトプットであるチョコレートに表れています。

チョコレート造りの思想として「素材であるカカオ豆への追求」を大事にしております。

よく私が例えで使っている言葉として、

「カカオ豆を刺身で出す」という言葉があります。

刺身が最も素材をそのままで出している状態の一つであると考えて、カカオ豆という素材の個性をなるべくそのままに120%引き出してチョコレートとして表現することの比喩です。

これこそがオリジナルへのこだわりを支える根幹の思想であり、メッセージです。

従来チョコレートは、滑らかで甘いものであるという常識に対して、
Minimalのチョコレートは、ザクザクとしたカカオ豆の食感があり、甘いだけでなく香りや味わいが複雑で多様となるように造っています。

この食感と風味の多様性は、驚きと賛否を生みました。
特にザクザクした食感は、チョコレートが滑らかであるという誰も疑っていなかった常識に対してのアンチテーゼとなり、受け入れる人と受け入れない人の両方が存在し、たびたび議論を生むものとなりました。

オリジナルというと、やはり最初はだれもやっていない新しいことなので、当然賛否を生むものです。プラスもマイナスもあると、そこにエネルギーが生まれ、それはブランドの成長に結果としては良いことだと思います。
そして、それが本当に良いモノであれば、そのエネルギーはどんどん大きくなり、だんだんと広がっていくはずなのです。

裏側にあるメッセージこそがオリジナルを支えるコア

Minimalの「カカオを刺身で出す」という思想のように、オリジナルを支えるのは裏側にあるメッセージです。

これがオリジナルたる源泉となり、モノを生み出すコアになると思います。

事例1:オーベルジュ〈とおの屋 要〉

※出典:〈とおの屋 要〉

日本一予約の取れない宿とも言われる〈とおの屋 要〉。
岩手県・遠野市で、一日一組のみ宿泊を受け付けているオーベルジュです。岩手県遠野市は決してアクセスが良い場所ではなく、かつ観光資源が豊富な観光地でもありませんが、世界中から〈とおの屋 要〉を目指してお客様が訪れます。それは空間とその料理が唯一無二、つまりオリジナルであり、他ではまねできないからです。
〈とおの屋 要〉のオリジナルを支えるのは、その裏側にあるコンセプト・メッセージです。
それは「土地の代弁者」ということ。
遠野という土地をまるごと味わってもらうと意味で、ジビエやその土地のお米、地料理を店主である佐々木要太郎さんが現代的アレンジして素晴らしい形で提供します。さらには、自ら遠野の地で、無農薬で育てた酒米を使って自家醸造したどぶろくがその料理とともにふるまわれることで、唯一無二の体験となります。

クラフトブランドにおけるオリジナルの裏側には確固たるオリジナルたらしめるメッセージがなければならないと思います。

本質を理解してもらえるファン作り

オリジナルへのこだわりは、クラフトブランドとしての差別化を明確にします。

新しいジャンルを創造する必要がある時は、誰もやってないことをやることのインパクトはとても重要です。

ただし、それがきちんと世の中に認知されるためには、その本質を理解してくれるファンやお客さまの存在がなくてはいけません

例えどんなにオリジナルであっても、誰にも理解されない、誰も共感しない、誰も良いと思わないものであれば、残念ながらブランドとして続けていくことはできません。

クラフトブランドを続けていくためには、最初にその本質を理解してもらえるファンやお客さまをいかに獲得するかがとても重要です。

そうしたファンやお客さんがコアとなってブランドを長く支えてくれます。

そういう意味でそのジャンルのレベルというのは、それを好いていただくお客さまやファンの方々のレベルなんだと思います。

自ら新しく立ち上げたクラフトブランドこそ、オリジナルにこだわる必要があるんだと思います。

安易になんとなく、売れ筋のわかりやすいものばかり提供しているとジャンル全体のリテラシーが上がりません。
オリジナルティをつきつめて、より深い見方ができるように、地道にファンを育てていかないと、そのジャンルは伸びないし、なにも起こらないのではないかと思っています。

オリジナルであることは常に新しいモノづくりを目指すこと

10年近くMinimaⅼを続けてきて、オリジナルにこだわることということは、常に新しいモノづくりを目指すことであると実感します。

モノづくりとは、絶え間ぬ研鑽により常に新しいものを生み続ける努力をしないといけません。定番と呼ばれるものでさえ、常にアップデートをし続けます。

オリジナルへのこだわりを持ち続けることは、常に自分たちの現状を問い続けて、今日より明日、明日より明後日に少しでも良いモノを生み出すという気持ちの原動力になります

実は常に新しいことを追い求める原動力という側面がオリジナルにこだわることの最も意味ある効果ではないかと思います。

この気持ちを大事に、もっとオリジナリティのあるチョコレートを造り続けていきたいと思います。

※Minimalのチョコレート

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