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tiktokの会社バイトダンスが社名とロゴを変更するだけで与える影響力

10月12日、Tiktokを運営するByteDance(バイトダンス)が、オフィシャルアカウントで新しいLOGOに更新しました。また、5月からはバイトダンス関連企業の会社名を次々「字节跳动」から「抖音」(Tiktokの中国名)に変更しています。

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↑バイトダンスのオフィシャルWechat(画像:微信から)

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こちらは会社情報(画像:企査査から)

例えばバイトダンスグループのメイン会社である「字节跳动有限公司」は現在「抖音有限公司」に名前変更しています。関連会社である「北京字节跳动科技有限公司」なども抖音になってます。バイトダンス(香港)有限公司も、抖音集团(香港)有限公司になりました。

日本でも一般的にはそうなのでしょうが、実は中国でも「抖音」はみんな知ってますが、バイトダンスと言われたらピンとこない人がたくさんいます。なぜなら中国では人気ニュースアプリである「今日头条」(Toutiao)で長く呼ばれていたからです。その後Tiktokやスイカ動画(長い動画アプリ)など次々市場シェアのあるサービスをリリースし、今やこちらが主力事業に。約4年前から「今日头条」ではなく、社名のバイトダンスでブランディングし始めていたのです。

昨年末、バイトダンスのCEOだった張一鳴がCEO辞任を発表しました。そして今年の5月にバイトダンスが5ヶ月ぶりに新しいCFOを任命しました。それがアメリカ株市場でIPO経験豊富な人だったこともあり、「今回の“抖音化”にあわせていよいよ上場するのでは?」との噂が一気に広がりました。日経新聞でも考察記事が出てましたね。

ただDidiの前例もあり、バイトダンスがアメリカで上場するには財務上と法律上の課題が山積みだという意見もありました。香港市場もひとつの選択肢で、グループ全体ではなく一部の事業だけ上場する可能性も高いと言われています。

↑かつてのdidiアメリカ上場をめぐっての騒動はこちら

バイトダンスの2021年7月のバリュエーションは自己最高の5000億ドルでした。ただ2022年に入って経済不調などの影響で一時的に3000億ドルを割ったのですが、アント金融を越える中国で最も大きいユニコーン企業が社名変更することには様々な憶測を招きました。

そして資本市場のまじめな面白さとは異なり、ネットユーザーの関心は違う意味でもっと面白いです。企業名の変更よりも新しいロゴへの不評が話題になっています。

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↑個人的に一番ツボだったのはこのテンセントニュースで公開した個人メディアの文章です。訳すと「バイトダンスが抖音グループに名前変更し、ダサい新ロゴを発表!」まさにタイトルでストレートのツッコミ。

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↑ご存じの通り、抖音の元々のロゴです。(画像:百度百科)

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↑新しく発表され一部では不評だった新ロゴ(画像:百度百科)

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↑英語のbとdをイメージしたバイトダンスのロゴ(画像:百度百科)

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昔のdは認知度の高いデザインだったのに変更されてどこにでもありそうな会社になったとの評価も多数。

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↑ネットユーザーからの評価も多くは「同質化してる」「検索したらいっぱい出そう」「嘘だろう、認識しづらいですよ」「ダサい」

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また、バイトダンス社の仕事支援サービスの「飛書」(海外名Lark)のロゴ(左)と激似。仕事するつもりが間違ってtiktok見そうとのコメントもありました。

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インスピレーションの由来がトイレットペーパーだと揶揄された中国交通銀行の雰囲気もあると皮肉な評価も面白い。

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サムソンの人工知能アシスタントサービスのBixbyに連想した人も。

日本のtiktok関係のロゴも変わりましたか?たしかに僕個人的にも前の方が良かったなと思ってしまいます。社名変更時にもいろんな憶測が流れるなど影響は中国国内のみならず世界中でニュースになるほど。どんな展開になるのか、働いてる友達に色々裏話聞いておきます(が、今回のロゴの件もまるで知らなかったそう...)。

(参考資料)


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