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心停止の人を助けるために「みえる」「わかる」「できる」

年間約7万人もの人が、心停止で亡くなっているそうです。交通事故の死者数が約3,500人ですから、その人数の多さに驚きました。

心停止した際に、AEDを探し回るのではなく、一刻も早くCPR(心肺蘇生法≒心臓マッサージ)を行うことが大切ということを前回の記事でお伝えしました。

https://comemo.io/entries/8570

今回は、これらを学ぶきっかけを提供してくださった、Coaido119についてお伝えしたいと思います。

© shinjo

もし、目の前で倒れた人がいたら。

心臓マッサージは、かなり体力を消耗します。1分間110回のペースで約5センチの深さまで押し込む。これは、約50kgくらいの力をかけて行わなければならない、かなり体力を消耗するものです。

実際に二分間の連続マッサージをトレーニングすると、その大変さが実感できます。

すぐに救急車を呼んだとしても、到着までは平均8.5分かかります。

その間、やすまずに心臓マッサージをつづけなければ、目の前で倒れている人の心臓と脳に血液が回らず、その後の救命率が下がってしまいます。

つまり、一人で助けるのは、とても大変なのです。

もし、外で倒れている人を見かけたら、まずは周囲に声をかけて人を集めることがとても大切で、緊急救命講習でも、この人を集める声かけなどもトレーニングの一部に入っています。

しかし、残業で人の少ないオフィス、会議室の中など周囲に人がいない状況で、目の前で人が倒れたら。

そうした状況を解決するために、Coaido119というアプリがあります。

倒れた人を発見したときに、アプリ内にてSOS発信するだけで、半径500メートル圏内にいる救急救命できる人(Coaido119をインストールしている人)に連絡が届きます。

位置情報を共有し、状況を伝えながら、救助を手伝ってくれる人が集まり、AEDを持ってきてもらい、同時に救急車を手配してもらうことができます。

オンラインで助けを呼ぶことができる。

© shinjo

当然ながら、心臓マッサージの重要性を知り、AEDの使い方がわかる人が増えて、そうした人がCoaido119に登録してもらうことが大切です。そのため、彼らは一般社団法人ファストエイドを立ち上げ、心臓マッサージの重要性と実施できるようになるためのトレーニングを開催し、啓蒙活動にも努めています。

そして、さらにテクノロジーによって解決できる大きな課題があります。

約7万人の心停止でなくった方の、約6割が倒れたときに発見されずに、手遅れになって亡くなっているのだそうです。

心停止で倒れたことを発見できるような環境をつくることができたら。

スマートホーム、スマートシティなどの文脈で導入される各種カメラなどの画像情報の取得と解析によって、心停止で倒れた人を検知し、自動的にCoaido119と連携し、近くにいる救命できるスキルを持った人がかけつけ、自動的に救急隊に連絡が行く。そうした「みえる」「わかる」「できる」の連携によって、数万人単位の人命が助かる世界に「かわる」かもしれない。

© shinjo

ぜひ、Coaido119のサイトにて詳細をご覧ください。

僕たち自身の手によって救うことのできる命があり、またそれは自分自身の万が一を救ってくれることになるかもしれません。

http://www.coaido119.com/

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