見出し画像

企業のキャリア支援はビール・ピザ片手から始めよう

こんにちは。リデザインワークの林です。

様々な企業で、従業員の自律的なキャリア構築に向けて、キャリアパスの設計や、リスキルの支援、キャリア面談、人事ローテーションの再設計など様々な打ち手が検討・推進されています。
また、リデザインワークでは、その支援も一緒に進めさせていただいています。

その中でよく話題になる施策としては、職種別のキャリアパスのルート設計や、ジョブ型雇用へのアップデート、タレントマネジメントシステムの導入によって、一人一人の強みや違いの把握、活用などがあります。

もちろん、それらの仕組みを段階的に整えていくことは重要です。しかし、それらが機能するためには、あるいはもっと大前提で取り組むべきは、会社のソーシャルキャピタルの向上なのではないかと思います。

「ソーシャル・キャピタルとは、人々の協調行動を活発にすることによって、社会の効率性を高めることのできる、「信頼」「規範」「ネットワーク」といった社会組織の特徴のことを指す。」

厚生労働省「資料7 ソーシャル・キャピタル」

会社の中で、従業員一人一人が、どれだけ、顔見知りがいて、挨拶できる関係の人がいるのか、何でも仕事のことを相談できる人がいるのか、プライベートも含めて話せる関係の人がいるのか、何かプロジェクトを始めたいと思ったときに始められる関係の人がいるのかなどがとても重要だと思います。

会社の中での人的ネットワークの拡大によって、色々な働き方、色々な職種、色々な価値観の人と触れあえることで熱量をもって、自分の考え方やキャリアの幅が広がっていくと思います。

この会社の中での関係が拡大していくソーシャルキャピタルが高い状態があって初めて、会社の描いたキャリアパスモデルや、スキルの可視化や、know whoの仕組がイキイキと躍動し、命が吹き込まれると思います。

このような取組は、既に中途採用領域で始まっている、「ゆる転職活動」などの事例から学ぶことが出来ると思います。

すぐ求人に応募するほどは本腰を入れない「ゆるい」転職活動をする20、30代の若手会社員が増えている。交流会などを通じて様々な企業とつながり、情報収集や人脈づくりに精を出す。今すぐ会社を移りたいわけではなく、普段から働く場の選択肢を広げておくことが目的だ。

「いわゆる企業説明会だと身構えてしまうが、ビールを飲むという『いいわけ』があると参加しやすい」とみる。好評を受け、今後も若手会社員と企業が気軽に出会えるイベントを開催したい考えだ。
企業もゆるく転職を考える層へのアプローチを強化している。

このような取組によって、従業員の社外のソーシャルキャピタルはどんどん増えていきます。一方で、社内のソーシャルキャピタルは全然拡大していかないとなれば、結局社外に出るというキャリアパスの魅力付けが拡大していくことになってしまいます。

そのため、社内でも仕組みやインフラの設計・構築と同時に、もっとカジュアルに人と人が関係を構築しやすい仕組にも投資していくことが重要だと思います。

まさに、そんなに難しく考えずに、趣味や、出身地、共通に興味のあるテーマでビールとピザ片手に集まれる場をたくさんつくっていくことからスタートだと思います。

Goldilocks社のように、会社の中でのソーシャルキャピタルの向上を支援する会社も出てきています。

企業のキャリア支援は、是非、ビールとピザ片手から始めましょう!!

みなさまからの「スキ」がとっても嬉しいので、記事を読まれて「ふむ」と思ったらぜひポチっとしていただけると飛び跳ねて喜びます!

経営戦略、人事戦略、働き方について、自身の経験を通じて得た気づきや学びを書いていきます。フォローしてもらえると喜びます! リクルートにて営業→経営企画室長→広報ブランド推進室長→働き方変革推進室長→リデザインワークを創業+ベーシック取締役COO+情報イノベーション大学客員教授