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デジタルネイティブたちと作る、やさしい時間~中学生のスマホ依存への対応~

夜9時以降、我が家には優しい時間が訪れる気がする。
気のせいかもしれないが…それは、正月休み明けから運用しはじめた
家庭内の「ネット利用のルール」のためだ。我が家では夜9時以降、インターネットが使えなくなる。

わが家には二人の娘がいる。1人は中学校1年生で、もう1人は小学校4年生。小学校高学年のときからスマホを欲しがり始めた長女だったが、「スマホは中学生からね。」と話して、中学合格を機に、スマホを買ってあげた。
(次女は小学生なので、まだスマホは買い与えていない)
中学はコロナ禍で初手からオンライン授業。リアルな登校がない日々が続き、彼女はスマホ漬け、ネット漬けの日々。
「学校もいけないし、友達にも会えない日々だしなぁ」と私も仏心を出したのが、悪い習慣を作ってしまったかもしれない。
TikTokやYouTubeでは、いくらでも方法が流れてくるため、スマホのペアレントロック、スクリーンタイムロックなどは、易々とハッキングされてしまい、彼女のスマホ利用時間は伸びに伸びた。スマホ依存症といってもいい。


デジタルネイティブ世代からスマホを完全に取り上げることはできない。友達との人間関係にも支障が出るだろう。だけど依存は良くない。
大人でもそうだが、スマホ依存は集中力を奪い、安眠を妨げ、いろいろ弊害があるらしい。



すとろべりーぷりんす(通称:すとぷり。2.5次元アイドルグループ?かな?)が好きな長女にとって、自宅はネットとスマホさえあれば、ライブ会場でありファンたちとの社交場であり、楽しくて仕方のない場所だ。夜中まで、すとぷりファンのねっとも(ネット上の友達のこと)と話す時間も増えた。生活時間は乱れるし(夜遅くまで起きているので、朝起きられない。)朝起きるのが辛ければ、登校もしたくなくなる。

2回目の緊急事態宣言では休校要請はしないと文科省から早々にコメントが発表されたときには胸を撫でおろした。また休校では、家でひたすらスマホ遊びの習慣が根付いてしまう。

これを機に、なんとかハッキングできない方法で、彼女のスマホ利用に歯止めをかけようと、考えたことが2点。
(1)Wifiルーターを電源ごと、夜9時にこっそり抜き、家のWifiを使えなくする。翌朝6時に私が起きたタイミングで電源を入れ、家のWifiを復活させる
(2)子供のスマホのモバイルデータ通信を上記のタイミングにあわせて利用停止/再開をコントロールする

の2点だ。そして、これを年明けから実行に移している。

結果、夜9時からは我が家ではネットが使えない。Netflixでだらだらお気に入りのアニメを見るのが大好きな次女も、テレビを消して寝る準備をするようになった。長女も、ネットの使えないスマホはつまらないらしく、ちゃんと早寝早起きできるようになった。夜しっかり眠れば、朝起きられて、学校にも登校できる。当たり前のことだが、今までは難しかった。

夜9時からネットができないと、私も仕事ができない。子供たちと一緒のタイミングで22時台には寝るようになった。朝は6時台は朝ごはんを用意したり、子供たちを学校へ送り出す準備でバタバタするが、7時ぐらいからパソコンを開き、リモートワークを開始できて能率もいい。睡眠時間もばっちり確保できて生産性も高い。
わが家ルールでは、もともと食事時間はスマホはもちろんテレビも禁止だが、食事が終わった後も、ネットが使えない時間に突入すると、誰も、画面と向き合わない(スマホとも、テレビとも、パソコンとも)ため、おのずとお互いと向き合う時間が増えて、会話が増える。笑い声も増える。あとは寝る準備して眠るだけ。仕事が残っていても、明日の朝早くにやればいいと思える。今日を締めくくる、優しい時間だなと思う。

最後に、子供がスマホを使う時間が長すぎることに悩む親は多いようなので、上記2点について、具体的に方法を書いておく。

(1)Wifiのコントロール
わが家は、今のところ、アナログに電源を抜き差ししている。子供はWi-Fiルーターのある場所を知らない。「Wi-Fi会社と、そういう契約になっている」と謎のウソをついているので、子供たちは、電源を探そうという気にすらなっていない。
しかし私にも夜9時に在宅していられないことが、たまにはある。(コロナ禍でめちゃくちゃ減ったが会食や出張など)
そういう場合には、時間やつなぎ先を細かくコントロールできるWifiルーターも売っている(1万円程度)ので、それを購入して設定すれば、自動でばっちりだ。以下のブログが詳しいのでリンク張っておきます。


私は、この1万円程度をケチって、当初、電源の供給をIoTでコントロールするSwitchBotを購入。これをWifiルーターの電源と接続すればOKじゃないか!と。これならば、1980円でAmazonで購入できた。


しかし…このSwitchBotはWifi接続状態のみで機能するため、SwitchBotを起動してWifiとペアリングして、いざ、Wifiルーターとつなげようと、一瞬、Wifiルーターの電源を抜くと、その瞬間にSwitchBotとWifiのペアリングが切れてしまい、機能しなくなる…というジレンマに陥った。
これは解決策がなく、結局、今も、電源を手で抜き差ししている。

(2)モバイルデータ通信のコントロール

これはより難易度が高いがやらなくてはならない。というのは、家のWifiが切れた後も子供のスマホのモバイルデータ通信が使える限りは、ネットが出来てしまうからだ。データ利用量の月額制限があったところで、そこに達するまでにはネットが利用できてしまう。容量制限に達して、超・低速モードでしか使えなくなるにはその月の下旬まで待たねばならないだろう。
それでは困る。

そこで、私と娘のキャリアは同じでdocomoなのだが、おそらくキャリアならどこでも、「ケータイ紛失時の利用一時停止」というのが可能である。これを使うことにした。ただ、docomoの151に電話をかけ、毎回、コールセンターのお姉さんに「子供の携帯が紛失したので、、」と嘘をつき、「お電話の方は契約者本人ですか?」と私の本人確認から開始するのは、あまりに手間がかかりすぎるし、コールセンターにも申し訳ない。ログはとってないようだが、毎日、ケータイを紛失しては翌朝に見つかるのも不自然であろう。そこで、この手続きをネット(マイドコモ)経由で、私のPCから出来るようにした。
まず、ドコモショップにいって、子供携帯のdアカウントをリセットし、再発行してもらう。
次に、子供が寝ている隙などに、スマホのSIMカードを抜き取り、家にあった私の旧機種ケータイ(いわゆる白ロムのiPhone)にそのSIMを挿し、白ロムからブラウザを立ち上げると、dアカウントを確認できる。(dアカウントはSIMカードを参照するため)試していないが、白ロムがない場合、自分のスマホのSIMカードをいったん、抜いて、そこに挿しても大丈夫じゃないかと思う。
子供スマホのSIMカードはバレないうちに子供のスマホに戻しておく。(そのままでは、スマホに「SIMなし」表示が出てしまう)
そのdアカウントをメモして私のPCからマイドコモでログインする。
「困ったとき」からリンクをたどっていき「紛失・盗難の場合のお手続き」をクリックすると、一時利用停止・再開が出来る。
これは自動化できないので、私はマメにも、夜9時、Wifiルーターの電源を抜く直前に自分のPCから子供スマホの利用停止をしている。(これ、先にPCで停止しておかないと、Wifi電源抜いた後は、PCでネットが使えないので、順番は注意!)
朝は、子供が学校に出かけるタイミング(朝7時20分ころ)に、またも利用再開をPCでそっとクリックしておくのである。

中学・高校の6年間、これを続けるのかと思えば、気が遠くなるが、スマホは夜使わないという習慣が出来上がり生活が軌道に乗れば、こんな制限はしなくても済むようになるかもしれない。
そもそも彼女は中学生で初めてスマホを持ったスマホ1年生でもあるので、距離感がつかめずにいるのかもしれない。

そんな淡い希望を未来には抱きながらも、今日もせっせとネット利用環境をコントロールする。

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