iPhoneを越えるインパクト? スマート・スピーカーの可能性

2007年に発売されたiPhoneが生活や仕事を多くにインパクトを与えたように、昨日日本での発売についてのアナウンスが行われたスマートスピーカー、アマゾン・エコーへの注目が集まっています。

https://av.watch.impress.co.jp/docs/news/1090358.html

LINE Clova Wave、Googleホームも魅力的ですが、やはり米国でのシェア7割、連携しているサービス(Skill)が20,000を超えているという海外での実績を考えると、今回のアマゾン・エコー日本版リリースによって、『Voice AI』に対する注目が一気に盛り上がりそうな印象です。グーグルの翻訳技術の高さやカレンダーやグーグルアシスタントなどの既存サービスとの連携による期待も、日本独特の市場環境を考えると楽しみです。

*海外の各種データはこちらを見るととても参考になります。

https://www.voicebot.ai/amazon-echo-alexa-stats/

個人的に注目しているのはスマートスピーカーによりニュースの消費がどのように変化するか、という点。モバイル対応のためにいろいろな取組が過去何年も行われたのと同じようなことが各メディア企業で今後取り組まれることと思います。

こちらのBBCの記者がまとめたレポートの中では、調査をすればするほど、『スマートスピーカーはiPhone以上のインパクトをもたらすようになる』という思いが強くなる、と語っています。

http://www.niemanlab.org/2017/09/the-future-of-news-is-humans-talking-to-machines/

ガートナー社の調査によると、2017年の前半は7%だった各世帯におけるスマートスピーカーの保有率が2020年までには75%まで急成長するとのことです。

日本ではちょうどオリンピックを迎えている頃、食卓で『アレクサ、オリンピックでの日本選手の金メダルの数は?』と聞くような時代を迎えるのかもしれません。ただ、その時に流れるニュースの提供元が公共放送なのか、経済ニュースサイトなのか、専門サイトなのか、モバイルのスクリーンへの対応を競うメディア各社の競争が音声の世界にまで及ぶことと思われます。

スマートフォン全盛のときにはFacebookなどSNSでのシェア、RTでニュースは拡散し、キュレーションアプリで更に発見・伝達の導線が重要なテーマでした(現在も)。 そこで、音声コンテンツは果たして「シェア」できるのだろうか?という疑問が浮かびます。また広告はどのような形態になるのだろうか?などなど、たくさんの試行錯誤が今後行われることと思います。

今回のアレクサ対応パートナーでも既に多くのメディア企業含む、256のスキルが登録されていて、来週以降利用が可能になります。どのようなサービスが提供され、今後どのような発展が遂げられることになるのか、とても楽しみにしています。

*今年の6月からTechIn by NIKKEIというテクノロジー系ビジネスニュースサイトで記事の編集協力をさせていただいてます。こちらのサイトでは様々なテック系メディアサイトからの音声AI、スマートニュース関係の記事を取り上げさせていただけたら、と思ってます。過去の関連記事も含め、よろしければぜひご覧ください:)["AIスピーカー端末"関連のタグ]

https://techin.nikkei.co.jp/?tag=76

https://techin.nikkei.co.jp/?tag=76

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