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快楽だけに依存すると、快楽に支配され身を滅ぼす


珍しく芸能ニュースから。

恋愛など個人が好きにすればいいと思っているので、基本どうでもいいのですが、この記事にあるコメントから思うことを書きます。

“永く細々と積み上げる幸せ”よりは、“短くて不安定でも良いからどっしり勢いのある幸せ”の方が好みなの。

まあ、好みならご自由にすればいいと思いますが、それはしあわせとはいわない。快楽です。

食事の話で説明しましょう。

人間は腹が減ります。腹が減れば何かを食べたくなります。腹が減っているのに何も食べるものがないとイライラしますが、食べて満腹になればそのイライラは解消します。脳が「食べた。満腹になった、満足した」と指令を発するからです。

しかし、「イライラしたら食べれば解消する」という回路だけが残ると、腹の減り具合と関係なく、心の不安は食べることで解消できると無意識に脳が覚えてしまうようになる。これが過食症になったりする人です。

仕事で無意識にストレスを抱えている人がどんどん肥満になってしまうのもそういうメカニズムが作用します。

脳が満足するとは、結局糖分が脳に達することです。だから、甘い物や糖質の高い食品が食べれば脳は喜びます。しかも、糖分はものすごい速さで脳に刺激が達するので、手っ取り早く満足を得るには甘い物が一番効果的です。

だが、刺激の強いものほど継続することで刺激を感じなくなります。前回、チョコ1個で満足しても、次は2個、その次は3個接種しないと満足できなくなります。

麻薬と一緒です。

脳が糖分を摂取して満足するのはドーパミンが分泌されるからですが、ドーパミンは別の食べることではなくても分泌さります。

楽しいことをしているとき
目的を達成したとき
他人に褒められたとき
新しい行動を始めようとするとき
意欲的な、やる気が出た状態になっているとき
好奇心が働いているとき

本来、食べること以外でも心の充足は得られるのに、上記のようなきっかけや経験がないと、食べ物に執着してしまう。

ところで「美味しい」とはどういうものか?

ぶっちゃけ、美味しいと思う物を作るには、塩、油脂、砂糖たくさん使えばいい。塩と油と砂糖を重ねると食べ物はとてつもなく美味しくなる。正確には、脳のドーパピンの大量分泌を促進する。テレビの「格付けチェック」で普段高級なものを食べているだろう芸能人が簡単に間違えるのも、この塩、油脂、砂糖によるもの。

炭水化物も同じで、血糖値が急激に上昇するので、瞬時に幸福感が得られる。しかし、急激にあがったものは急激に下がる。だから、すぐまた炭水化物が欲しくなる。ラーメンやめられないのと一緒。はい、依存の完成です。依存はやがてその人全体を支配するようになる。

要するに、冒頭の女優さんの「“永く細々と積み上げる幸せ”よりは、“短くて不安定でも良いからどっしり勢いのある幸せ”の方が好み」と言ってる内容は、塩・油・砂糖・炭水化物を摂取して瞬間的な快楽を得られればいいといってるようなもの。

ちなみに、彼女の結婚離婚履歴は、1度目の結婚生活は72日間、2度目の結婚生活はわずか55日間で、2023年3度目の結婚をしたが、2週後に離婚。その後、マッチングアプリで知り合った複数の男性との交際・破局を経て、昨年11月には交際中の30代一般男性への“逆プロポーズ”が成功して婚約に至るも、同12月には破局。そして現在に至る。

繰り返すが、別に人の自由なので勝手にすればいいが、塩・油・砂糖・炭水化物を摂取して瞬間的な快楽を得続ける生活をしていれば、必ず生活習慣病など身体に悪影響が出ることは間違いない。

別に、塩・油・砂糖・炭水化物をとるなという話ではない。それはそれで適当な分とらないといけない。しかし、安易に得られる快感だけにおぼれてしまうと、快楽に依存し、支配され、やがては身を滅ぼすということだけは心にとめておきたい。


そういう意味では、学校の給食は経費節減とかしてる場合じゃなくて(塩・油・砂糖・炭水化物をぶっこんでおけば安価に作れるから)、ちゃんとしたものを届けてほしいもの。


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荒川和久/独身研究家・コラムニスト
長年の会社勤めを辞めて、文筆家として独立しました。これからは、皆さまの支援が直接生活費になります。なにとぞサポートいただけると大変助かります。よろしくお願いします。