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「未婚おじさんの若い子好き」って本当か?【データ01】

「男は何歳になっても若い女が好き」とよく言われます。40過ぎても未婚のままのおじさんは、「いつまでも若い子を追いかけているからだ」とも言われたりします。

本当でしょうか?

実際結婚している夫婦の年齢差はほとんどありません。人口動態調査によれば、2015年の平均初婚年齢は男31.1歳、女29.4歳です。男女の年齢差は1.7歳で、これは戦後1950年(年齢差2.9歳)と比較すると、夫婦の年齢差はむしろ逆に縮まってきています。ほぼ同年齢での結婚が増えたということになります。歳の差婚が話題になった時もありましたが、実態はこんなものです。

では、結婚した男女ではなく、未婚男女に「希望する相手の年齢」を聞いたらどうでしょう?

2010年の社人研「出生動向調査」の独身者調査で、「自分の希望結婚年齢」と「相手の希望結婚年齢」という調査データをマージして独自に集計してみました。男女ともに年代別にどれくらいの歳の差の相手を希望しているのか、について、自分の年齢と相手の年齢の差分を平均して算出したものです。

© 荒川和久

これを見ると、女性は全体で平均プラス1.06歳年上の男性を求めており、実際の結婚した人たちの年齢差とほぼイコールです。しかし、男性は自分よりマイナス5.52歳の相手を求めていることがわかります。

やはり、男は若い女性を希望するようですね。

年代別を見ていただきたいのですが、40代前半の男性がマイナス8.56歳、40代後半になると、マイナス9.43歳の相手を求めています。自分の年齢はあがっても希望年齢はあがらないということですね。個別に見れば、47歳で19歳女性を希望したおじさんもいました。まあ、あくまで希望ですから、何歳年下を求めても自由ですが…。

一方、女性の希望は、全体的に自分より少しだけ年上に収まっています。が、さすがに40代後半になると対象が年下に変わってきます。また、女性の場合、29歳~31歳あたりでは「50歳の男でも構わない」という意見もごく少数ですが見られました。

実際の結婚事例としては、20歳以上の歳の差婚もあるだろうし、千差万別だと思いますが、全体として見ると、「男は5歳年下」「女は1歳年上」を希望するというのが日本の未婚者の平均値のようです。

ここにも、微妙ですが男女の食い違いがあります。こうした食い違いがマッチングに至らない点かもしれません。

今月は、未婚・既婚にまつわるいろんなデータをご紹介する【データ編】をスタートします。【コラム編01~10】は過去記事をご参照ください。

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