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レトロゲームと組織の継続性

レトロゲームの保存活動を通して、組織が直面する普遍的な課題を考えてみたいと思います。

レトロゲームの危機

僕も夢中になって遊び、その経験が、その後のゲーム関連書籍を40冊以上上梓することにつながり、紆余曲折あって今のベンチャー経営という仕事をするに至った、感謝してもし足りないレトロゲームの危機。

ご多分に漏れずスペランカーに涙し、ドラゴンクエストに夢中になり、ウィザードリーでリセマラし、女神転生で世界の神話にどっぷり浸り、その後にその遊びが仕事になっていった体験は、ここでは語り尽くせないものがあります。

任天堂の「ファミコン」が40年以上もの時間を経て、人々から愛され続けるためには、ハードウェア(ゲーム機)とソフトウェア(ゲーム)の両方が必要であり、それぞれが適切に機能しなければなりません。

組織の機能不全

これは組織においても同様で、人(ソフトウェア)と組織構造(ハードウェア)が一致して初めて成功を収めることができます。

レトロゲームでは、ソフトウェア(ゲームのコード)が完璧であっても、それを実行するハードウェア(ファミコンカートリッジなど)が腐食したり機能不全に陥ると、ゲーム自体がプレイできなくなります。

これは組織の中でも類似した現象を見出すことができます。目標、戦略、プロダクト、メンバーなどが理想的であっても、組織構造やコミュニケーションが不十分であれば、組織全体の機能が損なわれ、成果が出せない可能性があります。

組織の「ハードウェア」(組織構造やコミュニケーションの体制)が健全でなければ、そこで働く「ソフトウェア」(メンバーやプロダクト)の営みが望ましい結果につながりません。

冒頭の記事では、レトロゲームのソフトウェアを救出することについて言及されていました。同様に、組織が機能不全に陥らないように、常にメンテナンスに取り組むことが大切なのだと思います。

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