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キャベツや米の価格から見る経済格差

大玉のキャベツの値段が800円など一部のスーパーでは葉物野菜の値段が大きく上昇しています。生鮮食品は天候などにも大きく影響を受け、CPI(消費者物価指数)でも生鮮食品とエネルギーが除かれることが一般的です。

私が住んでいるシンガポールでは中国産のキャベツは1キロ300円前後で販売されています。マレーシア産でオーガニックの物は600グラムで400円程度です。野菜などはグラムいくらというのが一般的で、小さい物が2つ入っている場合もあります。1ついくらという形で大きさなど見た目も同じ物を販売するのは天候不良の年は難しいように感じます。

また、中国、マレーシア、オーストラリアなど近隣諸国を中心として複数の国から輸入をしているので、天候のリスクも分散させることができるようです。もともと安くはないですが、現地通貨が強いこともあって、現地通貨建ての価格の変動は小さいと感じます。

また、お米の価格も品不足で急騰しています。卸会社の取引価格は新潟産コシヒカリが1カ月で35%上昇したということです。

私はシンガポールで日本米を購入していますが、2キロで2000円、5キロで3000〜5000円前後が一般的です。大体1キロあたり、1000円が一般的な感じです。ただ、元から高かったので昔からあまり値段は変わっていない印象ですが。もともと流通が違い、関税を払っていても利益が出るようにバッファーを持っており、値上げをせずに努力しているのではないかとお米の卸を行っている関係者に聞きました。

また、日本米以外の選択肢も多く、その場合、5キロ1000円前後からあります。ベトナムやタイ産の日本米もあるからです。でもそのような選択肢が豊富なのは消費者にとってはよいことだと感じます。

お米などや葉物野菜の値上がりについて日本に住んでいる方に話を聞いても家庭によって大きく影響を受けている場合とそうではない場合と顕著だと感じました。

ダイエットなどもあって糖質制限をしていてあまりたくさんお米を食べない家庭もあります。また、高齢夫婦二人暮らしなので炊飯器でお米を炊くこともなく、パックのご飯を買っているという場合もあるようです。他方で育ち盛りの子供が多い家庭だと大きな影響となります。

業者の場合、様々な販路から購入ができると思いますが、一般家庭の場合もとにかく安い物を求めている方もいるのではないでしょうか。シンガポールのように多様な選択肢をというのは今すぐは難しいかもしれません。しかし、農家も高齢化しており、流通など様々な面でこれまでのやり方を見直し、消費者のためになる努力が必要になるのではないでしょうか。

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花輪陽子(FP@シンガポール、経営者、著者)
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