ガンプラ人気、ドイツでも存在感
ドイツでもガンプラ人気が高まりつつあるようです。先日、日本のニュースをチェックしているとガンプラはフランス、パリに専門店ができるほどブームになっているという報道を見かけました。
日本の報道
また日経新聞を眺めてみても、ガンプラを製造販売するバンダイスピリッツが新たな生産拠点を稼働させたり、親会社のバンダイナムコホールディングスの業績も好調だと報じられています。
実は筆者もドイツにおけるガンプラは近年存在感を増していると感じています。ちょうど良い機会なので今回はドイツのガンプラ事情から見える可能性を考えてみます。
ドイツで最近見かけるようになったガンプラ
上の写真はドイツの大型アニメファンイベント「Dokomi」(ドコミ)の公式サイトの参加ブースの紹介ページ(情報は2020年)からのスクリーンショットです。
去年のドコミは筆者も様子を見に行きましたが、この「WeDoGunpla」は有志によるガンプラ文化の普及団体のようです。ブースには、ガンプラの組み立て模様を見学したり、自身もガンプラを体験できるコーナーが設けられ賑わっていました。
こちらはベルリンで2020年1月に撮影した写真です。アニメのフィギュアなどを販売する専門店『Figuya』の店内にはガンプラのコーナーがありました。オンラインショップやイベント出店などの販路も有するドイツのアニメファン界隈では有名なお店です。
ドイツにおけるガンダムの知名度
ドイツでガンプラを見かけるたびに筆者は疑問に思っていたことがあります。それはガンダムの知名度です。ドイツは「ガンダム砂漠」とでも言うべき状態だとずっと感じていました。TVでガンダムシリーズが放送されたのはガンダムWやガンダムSEEDなどでキャラクターの人気に支えられている印象でした。つまり作中に登場するロボットはあまり注目されていないようでした。
そもそも、ドイツはロボットアニメの知名度が低いという事情もありそうです。イタリアやフランスではマジンガーZなどガンダム以前からロボットアニメがTV放送され人気を博していました。それを考えるとガンダムやそのプラモデルであるガンプラへの関心の高さもまだ理解できるのではないでしょうか。
筆者の目にはドイツのガンプラ人気は突如として現れたように見えてしまうのです。このあたりはドイツのガンプラファンに直接聞くのが早そうですが、それはまた別の機会にしたいと思います(需要があるようなら)。
専門店で聞いてみた
今回の投稿に関連して、ドイツでガンプラを販売する上述の「Figuya」にコンタクトを取り、事情を聞いてみました。
「Figuya」では、新型コロナウィルスの感染拡大によるロックダウン以降、とくに人気が高まっているそうです。ガンプラを購入しているのは、ガンダムのファンだけでなくニュースなどでガンダムの存在を知った人たちもいるとか。小学生(10歳くらい)から大人まで幅広い年代の人がガンプラを購入しているようです。
いわゆる「巣ごもり」需要で家で楽しめるホビーとして注目を浴びていると考えられているとのこと。今後も積極的に取り扱っていきたいとガンプラに期待しているようでした。
ガンプラを突破口に!
筆者の見立てでは、ガンプラ人気の影には流通の確立が大きいと見ています。一方で、ドイツのガンプラ文化はまだまだ普及の途上にあるようにも思われます。
そこで気になるのは関連分野の需要です。ガンプラの組み立て、塗装技術といったノウハウであったり、工具や塗料、またはガンプラを配置するジオラマなど、今後は関連する分野への関心も高まるのではないでしょうか?
日本で長年に渡り愛されてきたガンプラに関連する様々なもののローカライズが待たれているのかもしれません。
皆さんはどう思いますか?
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協力:「Figuya」