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データが見える。でも、データの意味が、全員違うから面白い。

「データの世紀」ではデータは石油

 この「データの世紀」の連載の冒頭に、「データは石油」というわかりやすい比喩があります。まさに私も、その通りだと思います。データがないと、始まりません。

 データと言っても、さまざまな種類があります。私の専門領域のマーケティングでも、「商品・サービスのスペック」という変化のないデータ。お客様によって、大きな変化のある「購入に関する」データなど、さまざまです。そして、最近ではそのお客様の「心の中」のデータまで見えるようになってきました。

 この記事にあるように、人間の感情まで、データになっています。まさに、石油の種類が増えているのです。

問題は、そのデータどう使う?

 良くこのように、さまざまにデータが取れるようになると、「不気味さ」や「嫌悪感」を持たれるケースがあります。そして、自分の感情のデータは取られたくないと思うかたもいると思います。

 確かに、今まで取られていないデータを、自分から取られるときには、このような感情を持つことは、自然なことでしょう。でも、私はそのデータ、本当に使われるのかという疑問をもち、あまり取られることに、マイナスの感覚を持ちません。なぜなら、自分の感情のデータをどう使うのか、良くわからないからです。

 多くの人は、「感情のデータ」を元に、自分の感情を制御されるようなことがあったら、恐ろしいと思うでしょう。しかし、まだそこまで、これらのデータの活用方法は決まっていないのではないでしょうか。

人の感情のデータの活用の広い議論が

 これから、このように人の感情のデータや、人の精神的な状態のデータの活用については、議論が多くされるべきでしょう。そもそも、感情のデータを使って、人の生活は良くなるのか?精神的な「安定・不安定」といったデータは、いつ、どのような状況なら取って良いのか。

 データが簡単に取得可能になった今だからこそ、この議論が重要です。そして、何より「感情」という主観的なデータだからこそ、多くの人の間で、その価値が異なることも理解して、議論すべきでしょう。

 そもそも、人の感情のレベルは、その個性なのです。個性の分だけ、感情の表出も異なることを理解しないといけません。今までのように、物性的なデータと大きく異なるのです。

#COMEMO #NIKKEI

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1992年に花王に入社。デジタル・マーケティングをリード。現在は、コンサルタントとして企業のマーケティングのデジタル化を支援。ビジネスブレークスルー大学の講師、東京大学大学院数理科学研究科 客員教授、事業構想大学院大学 客員教授。著作として「シングル&シンプルマーケティング」
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