半分外国人の私が3年ぶりの日本で感じた8つのこと 「インバウンド関連」
シンガポール在住、ファイナンシャル・プランナーの花輪陽子です。私はシンガポールで丸7年生活をし、8年目です。子供は1歳の時に移住したために、生まれは日本ですが、育ちはほぼシンガポールです。最近、家族で永住権も取得しました。そんな、半分外国人の我が家が約3年ぶりに日本に来て気づいたことを何回かに分けてまとめようと思います。
インバウンド関連
まず、インバウンド関連についてまとめたいと思います。円安もあり、コロナ後はインバウンドに期待をかけている観光地や企業も多いでしょう。しかし、インフラ面で様々な不便を感じるのです。
1.外国のネットワークを遮断
今回、海外の通信会社の海外ローミングサービスを利用しました。しかし、多くのサイトが海外からのアクセスを遮断してしまいます。そのために、wifiにつなぐ、VPNにつなぐなどをしなければならずに不便だと感じました。
2.日本の携帯電話がないと
また、日本の携帯電話がないとホテルグループの会員サービスなどに加入できない場合も多いようです。携帯電話で暗証番号を認証するなどがあるからです。これはメールなどに代替できるようにするべきでしょう。
銀行サービスなどの場合は理解ができますが、ホテルグループの会員などは海外からの顧客も期待しているはずでしょうからなんとか改善して欲しいものです。
3.外国のクレジットカード
海外のクレジットカードに関してはVisa/Masterが利用できるところではかなり使えました。しかし、一部の店舗では日本のクレジットカードしか受け付けません。また、現金のみ、QR決済のみの添付が日本では多く、不便だと感じました。
4.寄付箱やチップ入れの設置を
外国の通貨から日本円に両替をする場合、小銭などは現地通貨に戻すことが難しいです。そのために小銭の扱いが非常に面倒で寄付、チップ入れを設置してほしいと感じました。
5.Suicaチャージ2万円上限を引き上げて欲しい
外国から来たものとしてはSuicaが一番利便性が高いと感じました。ローカルのプリベイドの交通カードは香港やシンガポールにもあって、馴染みがあります。また、コンビニ、チェーン店、タクシー、テーマパークなどかなりの広範囲で利用ができるので非常に便利だと感じました。
強いて言えばチャージ上限の2万円を引き上げて欲しいということです。盗難、紛失のためなのでしょうが、一度にもっとチャージをしたい外国人はいるはずです。
6.部屋や家具など日本人向けで小さすぎる
今回、長期滞在で民泊も利用しました。そうしたところ、150cmの私でもお手洗いの壁に足がぶつかるくらいトイレが狭くて驚かされました。外国人の男性はどうなるのだろうか。
値段が安いのはよいのだけど、寝具の寝心地もわるいし、家族で宿泊できる施設が少ないしすぐにいっぱいになると感じました。例えば、3人で予約をしようとすると、キングベッド1つやダブルベッド2つなどが出てきて、寝具の貸し出しやエキストラベッドがないところもあります。
部屋を2つ借りてコネクティングルームにできる部屋もまだまだ少なくて争奪戦な感じです。
値段を上げてもよいので、クオリティーを上げるなどの努力をして欲しいです。デフレで安かろう悪かろうのサービスも増えている気がします。
7.とりあえず予約できるはやめるべき
海外では予約時に決済というのがほとんどです。しかし、日本それをしているのは一部のテーマパーク、新幹線や航空会社など限られているように感じます。そのために、とりあえずホテルやレストランを予約しておこうという人が発生します。行ってみると、当日空いていて予約ができることもあったのです。
ホテルを予約して、前払いではなかったので驚かされました。本当に予約ができているのかまだ疑っています。万一、行かなかったらどうなるのだろうか。外国人は様々な考え方の人がいるから、日本人と同じ民度を求めるのは難しいと感じます。
8.円安の影響を肌身で感じる
海外旅行でアメリカに行った人が朝食やランチを家族で食べて、1万円もして驚いたなどという話をよく聞きます。海外に行ってみて自分で肌身で感じないとなかなか日本にいると円安の影響を感じにくいでしょう。
今回、シンガポールを出る直前に日本のカードでシンガポールで買い物をしました。また、日本についてからシンガポールのカードで日本での買い物をしました。そうすると、もちろん前者はとてつもない円換算の金額になり、後者は外貨での請求が少なくて驚くということになったわけです。
日本で約1万円をシンガポールのカードで決済したところ、以前だったら125シンガポールドルとかだったのが、100シンガポールドルに限りなく近づいていて驚かされました。
外国人をしっかりと囲い込んでシーズンごとにリピートしてもらいやすくすること。決済をしやすくすることなどを心がければ日本には素晴らしいサービスがあり、円安で割安感もあって、インバウンドをガッチリと金銭的にも受け止められるはずだと感じました。また気づいたことを書いていこうと思います。