実家のDX、「一緒にやろう」が合言葉。
今年はいろいろなところで、帰省自粛が広がり「リモート団らん」を楽しむ人が増えているという。
しかし、「リモート●●」を実現するには、遠方に住む実家にIT機器を操作できる人の存在がなくてはならない。そして多くの場合、それらは簡単ではなかったりする。
私の実家でも、還暦を迎えた両親とIT化/ DX(デジタルトランスフォーメーション)を一生懸命、進めている。
なぜ今、実家のDXを進めようと思ったのか?
私は、『還暦の父に、仕事を贈る』
と題して現在、父と新規事業をしている。しかし、そのプロジェクトがなかなか進まない!その要因の一つが、ガラケー携帯を持つ父との話し合いがスムーズに出来ないことにあった。
父と会話するためには、電話か対面が基本。ちょっとした相談でも私が東京の家から富山に帰らなくては話し合いが進まない状況になっており、この状況を早く脱しなくてはと考え、今年の1月に、私は父と一緒に近所のスマホショップに駆け込んだ。
そして、父の携帯をガラケーから、iPhoneに交換!そして、その日の夜に、私は父にITツールを使って、”何をしたいか”を書き出してもらった。
「一緒にやろう」が合言葉。
色々と話を聞いていくと、父がITをもっと使いこなしたいと思うタイミングは、”孫”と”天気”に関するものが多いということがわかった。
そのため、私は、
1)孫と話すためのITの使い方
2)孫とあやすためのスマホの使い方
3)孫の写真をうまく撮るためのスマホの使い方
などなど。
従来のガラケーでは出来なかったことが、たくさんできることを伝えた。
そして全てにおいて『教えてあげる』ではなく、『一緒にやろう』と伝え、やり方を伝えた後に、即時実践を繰り返すようにしていた。
一般の人からするとあまり凄さは感じられないと思うけれど、私の私の両親は、わずか数週間で、本当に多くのことが出来るようになった。
▼できるようになったこと
・Gmailアカウントを持つこと
・Youtubeアカウントを持つこと
・LINEを使うこと
・孫の写真を見るために(みてね)というアプリを使うこと
・家計簿アプリを使い、紙の家計簿を廃止すること
・Apple TVでネットフリックスを楽しむこと
・株価を新聞ではなくアプリで確認すること
・電気料金や水道料金等をすべて、書面ではなくネット把握できるようになること
『使えない』のと『使わない』にある格差
世界的に多くの企業がデジタル化を進めていく結果、日常生活にもデジタルが浸透し、場所に囚われずに買い物をしたり、友人や家族と会話することが可能になる。その社会において『ITツールを使えない』のと『ITツールを使わない』には大きな格差が生まれる。
いろいろな組織や、地方自治体のDX(デジタルトランスフォーメーション)が叫ばれているが、DXは、叫んでいれば実現できることではない。組織や地域を構成する一人ひとりがITを使える状態になっていること、その上で、それぞれの小さなコミュニティがデジタルをツールに、機能するものだ。
友人や、家族で知っている人が知らない人に伝える。そして『一緒にやってみる』そうして誰ひとり取り残さずにデジタル化が地域にも浸透してほしいと、切に願っている。
参考記事:
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?