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賛否両論を前提に企画を考える

今回は、何かの企画を考える上で大切にしたい思考について書いていきます。

キーワードは賛否両論です。

自分の企画から賛否両論は生まれるか?

企画でやってはいけないことに、「当たり障りのない」アウトプットを出してしまうことがあると考えています。

前例があるものは、みんながイメージしやすいです。

そのため、多くの場合で
・「競合他社がやっていること」
・「トレンドとして推奨されていること」
を企画の中心においてしまい、結果的に当たり障りのないものが出来上がってしまうことが多いです。

そんな時に、この問いと向き合うとマンネリ化を脱出できると感じています。

自分の企画から「賛否両論」は生まれるか?

賛否両論は、「50%が賛成・50%が反対」という状態です。

①反対意見:そんなの絶対無理、ありえないでしょ

②賛成意見:めちゃくちゃ良い!よくぞ言ってくれた!

この2つが両立している状態ですね。

イノベーション3つの条件

連続的にイノベーションを起こし続けるビジネスデザイナーとして有名な濱口秀司さんが定義している、「イノベーションを生む3つの条件」からヒントを得ています。

3番目が「議論を生む」です。そのアイデアを目の前に出した時に、議論が生まれると。英語で言うとcontroversyですね。「あ、俺大好き、これ!」という人に対して、「絶対反対!」と。もしくは「え、こんなことやっちゃったらどうなんの!?」みたいな、「危険がすごく大きいよ!」みたいな。「いや、いいじゃないか」と意見が分かれると。これが実はイノベーションの匂いですね。
全員が賛成するアイデアはダメ--イノベーションを生む3つの条件とは

企画をする時の心構えをまとめると、
企画をする時に、「意識的に批判や反対を考えてみること」

意識的に批判や反対が生まれることを意識することで、安全な領域から一歩出て、変化をつくるための企画になる可能性が高まるのではないでしょうか?

例:獺祭の賛否両論の覚悟が共感を生む

5月24日の日経新聞に、「獺祭(だっさい)」で知られる大手日本酒メーカーの旭酒造が意見広告を出しています。

意見広告_獺祭

こちらは背景記事です。

「賛否両論ある話でもあり、一社でやった。業界団体も違うアプローチでやっていくだろうと信じているが、時間がかかるなら独自にやろうと考えた。皆で話してとりまとめる間にも、飲食店が疲弊する状況は待ってくれない」

Twitterでは、この広告に関して共感の声がたくさん上がっています。(一部批判もあります)

※ここでは、広告の良し悪しや、意見などはおいておきます。

上記の言葉にある通り、批判を乗り越える意志や覚悟が、多くの共感に繋がっているのではないかと考えさせられる事例です。

反対や批判をする人のペルソナをつくる

最後にオススメの方法をご紹介します。

批判を意識するだけでは、仕事の中で生かすのは難しいので、一つオススメの方法をご紹介します。

反対や批判をする人のペルソナをつくる

この企画に対して、この人(ペルソナ)は、このような批判をするのではないか?

と考えておく。

この企画は、
・賛成だけではなく、批判が生まれるか?
・批判は具体的に、誰から、どんな声があがるか?
・批判を踏まえても、やる価値があるか?

このような問いに自分の中で答えられる状態であれば、
面白いことを世に放ちやすくなるのではないかと考えています。


自分自身も、まだまだ守りに入ってしまいがちなので、
賛否両論
をチェック項目に入れて仕事をしていきたいと思います。


最後まで読んでくださりありがとうございました。