複数の複業先から選ばれる1社になるために、企業がすべき4つのこと
株式会社Another works代表の大林です。複業したい個人と企業・自治体を繋ぐ総合型複業マッチングプラットフォーム「複業クラウド」を運営しております。
Job総研による『2023年 副業・兼業の実態調査』によれば、「副業・兼業は何社で行っていますか」という質問に対し、2社以上という回答が38.2%と約4割が複数の複業先を持っていることが分かります。企業にとっては”1人の複業人材”であっても複業人材側から見れば”複数の複業先の1つ”と見られているケースも容易に想像できます。つまり、本業も含め多忙を極めるスケジュールの中で複数社をかけ持つ複業人材から「選ばれる1社」になることが求められるのです。
しかし、高単価の案件を依頼することが必ずしも選ばれることには直結しないのが複業の難しいポイントです。日経電子版では、複業(副業)をする目的が紹介されており、複業先は金銭報酬額だけではなく、得られるスキルややりがいなど様々な観点から選んでいることが分かります。
今回は、複業人材から選ばれる一社になるために企業がすべきアクションを4つにまとめてご紹介していきます。複業人材を採用したい/在籍している企業の皆さんの参考になれば嬉しいです。
①複業人材にもオンボーディングを
前提として、複業メンバーへの接し方は正社員と大きく変える必要はありません。もちろん情報セキュリティ等の観点で渡せる情報に制限はあるものの「外部複業メンバーだから何かをしよう」「外部複業メンバーだからこれは実施しない」などと特別扱いをする必要はありません。共に事業推進をする仲間として受け入れ、日々のコミュニケーションを取りましょう。
オンボーディングにおいても同様です。複業メンバーも関わるからにはただの業務実施で終わらず、信頼できる顔の見える企業/担当者と仕事をしたいと思っています。より質の高いアウトプットを出してもらい、長期的な複業参画を期待する際は、しっかりとオンボーディングを実施し、信頼関係を構築するようにしましょう。
複業人材とのDay1ですべきことについては、こちらのnoteでまとめています。併せて詳細をチェックしてみてください!
②コミュニケーションコストを限りなくゼロへ
複業人材が企業を選ぶ基準は「報酬」「業務内容」だけではありません。「気持ちよく働くことができるか」「ストレスなく業務に取り組めるか」など限られた時間の投資先は様々な観点で選んでいます。中でも重要視する人が多いのは「コミュニケーションのしやすさ」です。
例えば、”誰”と”どんな”コミュニケーションを取るのか。複数の窓口があり何往復も確認とフィードバックが行われる複業先と1人の担当者と2往復のやり取りで完結する複業先では、圧倒的に後者が選ばれる企業となるでしょう。
他にも、コミュニケーションツールやレスポンスのスピード感も働きやすさに直結していきます。スピード感をもってやり取りできるよう、メール以外のチャットコミュニケーションツールを活用したり、複業メンバーと慣れているツールの摺り合わせをしたりとコミュニケーションコストを限りなく下げることができるよう工夫しましょう。
③「業務の投げっぱなし」はNG
複業人材に対して、一方通行の業務依頼となってしまっては長期的に関係性を築くことはできません。業務の受発注だけではなく、ディスカッションを実施したり、アウトプットに対するフィードバックをしたりと双方向のコミュニケーションを意識しましょう。複業人材の中には、自身のスキルアップを目的に参画している方も多くいます。スキル習得に繋がるような企業側の経験や知見をシェアすることも長期的に参画いただく上で有効です。
また、複業メンバーからフィードバックを得ることも非常に有効です。営業メンバーであれば外部目線で商材の見せ方や商談トークについてフィードバックを得たり、開発メンバーであれば普段使っていない技術や開発方法についての勉強会を開いていただいたり、複業メンバーの知見や経験を如何に社内のノウハウとできるかが重要です。複業メンバーにとっても自身のスキルや経験のアウトプットに繋がり双方がwinwinになるケースが多いです。
④感謝は言葉にして伝える
参画いただいている複業人材と良好な関係を築くために、改めて「ありがとう」と感謝を言葉にして伝えましょう。特にオンラインでのやり取りがメインとなる複業メンバーだからこそ、思っていることは言葉にしなければ伝わりません。
弊社では、会社の行動指針であるVALUEの中に、 #9 Heartful time 感謝を伝えるがあります。正社員メンバー同士で守ることは大前提ですが、複業メンバーとの関わりでも大切にしています。複業メンバーは、社内・外部に関わらず共に会社の事業成長を目指す仲間です。普段当たり前に大切にしていることは複業メンバーとのやり取りでも大切にし、お互いが気持ちよくコミュニケーションを取れるよう意識していきましょう。
ここまで「複数の複業先から選ばれる1社になる」ために企業がすべきアクションを4つにまとめてご紹介していきました。今後も複業ノウハウを発信していきますので、是非チェックお願いします。
大林 尚朝 / NAOTOMO OBAYASHI
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