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子どもと共に公共施設をつくる

以前から関わりのあったある自治体の「子ども図書館」のプラン提案をつくることになったので、5歳と3歳の子どもを連れて、地元の子ども図書館に行ってみました。

そこでは、絵本が並び、読み聞かせのイベントが休日に開催されています。よくある子ども図書館と同様ですが、子どもたちはそれなりに楽しんでいました。あらためて、読むという行為は、想像力を触発されるものです。頭の中にイメージや物語が浮かび、新たなイメージを触発する。図書館とは、そのような触発の場なのだと感じました。

日経新聞の記事によれば、1990年代に子どもに読書を促す機運が一気に高まった背景があるそうです。1987年生まれの筆者は、もろにその世代。毎週のように図書館に行き、大量に絵本や工作の教本を借りていたことを思い出します。

その帰り道、「パパの仕事でさ、子ども向けの図書館のアイデア考えることになったんだけど、どんな図書館がいいと思う?」と5歳の娘に聞いてみました。

まずは、自分の意見から伝えてみました。

「パパは、絵本を買って揃えるんじゃなくて、読まなくなった絵本と、あと玩具を集める図書館がいいんじゃないかなーと思うんだよね。ほら、ミッカにはおもちゃとか工作とかあるじゃん?」と伝えてみました。(図書館法との兼ね合いはいったんスルーして発散的に考えています)。

すると「じゃあさ、こういうのはどお?」と、泉のようにアイデアがでてきました。

❶ほしいおもちゃをお願いするチラシをつくる部屋
❷メイク道具と綺麗な服を貸したり借りたりできる部屋
❸おもちゃを自分で直したり新しく作れる部屋
❹ゲームの貸し借りができる部屋
❺文房具屋
❻中庭にはカフェ
など。

アイデアを娘がスケッチしたもの。部屋に別れてさまざまな活動ができる。

土曜日のふとした時間だったのですが、あらためて、子どもがメインユーザーとなる公共施設を子どもと共にデザインするプロセスの必要性を感じました。

とりわけ、図書館のような教育施設は、大人が子どもに知識を伝達する場であると捉えられがちです。しかし、冒頭に書いたように、図書館は知識伝達もさることながら、新たなアイデアを触発する知識創造の場でもあります。

子どもたちがその使用において主体的に施設に関わり、知識を創造していくプロセスをもしイメージするならば、子どもたち自身がその施設の創設に関わり、アイデアを広げている必要があると感じました。私自身の提案プロセスのなかでも、子どもたちと施設のアイデアを募り、運営に関わるスキームを組んでみようと思っています。

「幼稚園で他の子にも聞いてみるわ」と言ってたので、さらにアイデアの輪は広がりそうです。

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