見出し画像

「二刀流型」の複業と「三本の矢型」の複業。

複業研究家の西村(@souta6954)です。

日経COMEMOのKOLとして毎月2本ずつ寄稿してきましたが、2020年は今回がラスト。COMEMO納めです。

ということで、今回のお題はこちら。

#肩書を複数持つ必要ありますか

ということですが、結論から言うと「必ずしも全員が肩書を複数持つ必要はない」と思ってます。

意外に思われるかも知れませんが、そもそも「みんなが複業すべき」とは全く思っていません。複業は、したい人がすれば良いもので、やらなきゃいけないものではないからです。本業一筋!という働き方だって十分カッコいいと思うのです。

では、「肩書を複数持つ必要」が出てくるのはどんな時か。

「肩書を複数持つ働き方」には大きく2つのパターンがあるなーと思っています。

まずは二刀流型。

現代における「二刀流」の代表格は、現在メジャーリーグで活躍中の大谷翔平選手でしょう。

現役のサッカー選手でありながら、起業家としてビジネスにもチャレンジしている本田圭佑さんも象徴的な存在です。

「二刀流型の複業」は、本業一本でも十分メシが食える専門性を持ちながら、本業とは全く別の領域の専門性を持つ働き方です。

例えばこんな👇「二刀流型」の複業をしている方がいます。
(写真をクリックすると、それぞれの方の詳細記事を読めます)

と、こんな感じでそれぞれ、全く異なる「複数の肩書」をもってお仕事をされているんですよね。

かく言う僕も、会社員時代は「営業✕ブロガー」と複数の肩書を持っていましたし、現在も複業研究家/HRマーケター/カタリストといくつかの肩書を使い分けています。
(後述しますが、肩書を複数持つことを目的化するのはナンセンスです。やっていることが複数あって、一つの肩書だけだとやっていることの説明がつかないので、仕方なくもう一つの肩書を持っているだけにすぎません)

もう一つの「三本の矢型」の複業についても説明しましょう。

「三本の矢」はもちろん、毛利元就が三人の息子に語ったとされる「一本の矢は簡単に折れるが、三本纏めると容易に折れないので、皆が心を一つにすれば毛利家が破られることはない」という教えのことを指しています。

三本の矢型の複業は、この「三本の矢」の教えになぞらえて、それ一つでは食べていけない「小さな収入源」を複数束ねることで生計を立てていく働き方を指します。

まずは町の集落支援員の仕事を得た。観光マップを作ったり、集落を巡回し住民の困りごとを聞いたり。近所の人と港でコーヒーを飲みながら話し込むことも多い。地区の会合があればこまめに顔を出した。

集落支援員は報酬を受けられるが、これだけでは家族が増えると食べていけない。収入の柱を増やそうと数多くの「複業」を始めた。

空き家の解体にヒジキ漁の手伝い、DIYのワークショップにユーチューブ発信――。地元の人からの依頼や、自分がやってみたいことなど、体力仕事から経営相談まで請け負った。2年間で約30の仕事に着手、今も10ほどの仕事を継続する。移住当初は前職の4分の1以下まで減った収入も、今では家族を支えられるまでになった。

こちら記事に出てくる栄さんの「センス0でも収入の柱を10本持って合わせ技で生きてる」という生き方に象徴されているように、それ単体では十分な金額を稼げなくても、それらを同時並行でこなすことで生活していく上で十分なお金を稼ぐことができるのです。

「地方ではまとまった金額を稼げる仕事がない」と思考停止して、島暮らしや地方移住など、理想のライフスタイルをあきらめるのではなく、栄さんのように「三本の矢型の複業で稼ぐ」という選択肢が広がっていくと良いなと思います。

「肩書を複数持つ」必要なんてない。

複数の肩書を持つ働き方には「二刀流型」と「三本の矢型」がある、という話をしてきましたが、冒頭に書いた通り「肩書を複数持つ」必要はありません。

・本業を辞めずに、本業とは違うシゴトにチャレンジしたい!
二刀流型の複業へ

・一本では食べていけないけど、二つ、三つ以上組み合わせれば食べていける!
三本の矢型の複業へ

と、「肩書を複数持つことで実現できること」があるなら、やってみたら良いと思うのですが、「肩書を複数持つ」こと自体を目的にして迷走するのは本末転倒です。手段を目的化しないようにご注意を!

肩書は一つ!本業一筋です!

という働き方だって、それでやりたいことが、やりたいようにできているのであれば、何の問題もないわけです。複業なんて、やりたいときに、やれば良いんですから。

ということで、2020年の「COMEMO納め」は #肩書を複数持つ必要ありますか? について書いてみました!

それではみなさん、良いお年をお迎えください!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?