幸福になるために、他人の幸せを願う
他人の不幸は蜜の味である。他者の悪口を言ってスカッとしたり、誰かの失敗や不幸を願うことは日常茶飯事。そういったネガティブな思考を持つこと自体、人間の一つの特徴と捉えることができます。
一方で、常に周囲の人を気に掛け、他者の幸せを願って生きている人もいます。多くの人は、どちらかだけに偏らず、両面の思考をを持ち合わせていると考えられます。
そんな中、自分の考え方が心に及ぼす影響に関して、大変興味深い実験がアイオワ州立大学で実施されました。
その結果、他者の幸せを短い間でも心の中で願うことで、一様に幸福度が高まり、ストレスが減少することが発見されました。
その理由として、論文の著者は「世界に対して親切心を持つことで不安が減り、幸福度や社会的な連帯感が向上する」と説明をしています。
先日、幸福の研究を行われている矢野和男さんから、主観的な幸福度が高い人は心臓病が発症しづらいという実験結果があることを教えて頂きました。今では、幸福度は精神だけの問題でなく、肉体にまで影響を及ぼすことがわかっています。
チベット仏教僧サキョン・ミパムの言葉に「惨めになりたいのなら自分のことを考えなさい。幸せになりたいのなら他者のことを考えなさい」とあるそうです。昔から言い伝えられてきた人類の知恵は、科学的にも正しいという証明がなされ始めています。
今回のアイオワ州立大学の実験で実行したことは非常に簡単で、散歩中に見掛けた人に対して心の中で「この人には幸せになって欲しい」と考えるだけです。
とても簡単で、誰でもどこでも実行可能な内容ですので、日常生活の中でぜひとも試してみたいです。
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