日本の再エネ、ここからが本番。”逆風”に思う。

太陽光発電や風力発電が逆風にさらされています。もちろん、ESG投資やRE100など、強い追い風もある一方で、再エネの普及政策があまりに粗い制度であったために、いま多くの批判を浴びています。

再エネはただの手段であり、「再エネが悪い、悪くない」といった擬人化した批判合戦そのものが不毛です。技術の特色、得意・不得意をちゃんと見極めて政策に反映すべきだったのに、それができませんでした。こうした政策の欠点や再エネの技術的限界を指摘するたびに、再エネ推進の立場の方から批判されてきましたが、本来、再エネの持続的普及を考えるのであれば再エネ推進の方からこうした問題点の指摘が出てきてほしかったとつくづく思います。ちゃんと取り組んでいる方たちは再エネの限界もちゃんとわかっておられるので、メディアが取り上げなかっただけなのでしょうが、世の中に届かず、結果して、制度設計が余りに甘かったのは本当に残念としか言いようがない。

「自然エネルギーは自然に優しい」なんていう生易しいことじゃ、いかんのです。高さが4メートル未満では、建築基準法の工作物にも該当せず、50kW未満であれば電気事業法の電気工作物にも該当しないということで、実質的に何の規制も受けないという状況は明らかにおかしかったですし、メガソーラーにはちゃんと環境アセスを求めるべきでした。また、エネルギーという生活弱者も使わざるを得ない消費財を使って過度に儲けようとするような事業者は、退出させる仕組みがあってしかるべきでしょう。

こうした逆風があるからと言って私は再エネの導入拡大の流れに棹をさすべきではないと思っています。いまやめたら、ホントに全量固定価格買取制度でバブルを作っただけで、日本に何が残ったんだ、と思います。

日本の再エネ、ここからが本番。

https://www.nikkei.com/article/DGXMZO37169690R31C18A0000000/

https://www.nikkei.com/article/DGXMZO37179270R31C18A0000000/

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