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ディズニーの値段から考える、日米の物価の差/円安でインバウンドを取り込む課題

6月上旬にシンガポール在住のアメリカ人のママ友と東京ディズニーシー(TDS)に行きました。彼女は子供の学校が休みの度に、タイや日本などシンガポールより安い国で過ごしています。バンコクの物価も高くなりつつあり、今や日本はバンコクより安くなりつつあると言います。今回はディズニーの値段でアメリカと日本の価格を比較してみたいと思います。

大人 1 日 1 パーク入場券の最低価格は、ディズニーのカリフォルニアで 96USドル(約1万5000円)で、ほとんどの日付で、価格は最低価格よりも大幅に高くなり、最大で194USドル(約3万円)です。 また、10歳から大人料金となります。その代わりに1日で2パークをホップするチケットや数日分をまとめて買う割引はあります。

これに対して、日本では、大人9400円、中高生7800円、小学生5600円です。

今回、10歳の子供2人と、大人2人のチケットを買ったら、ちょうど3万円だったのですが、アメリカの繁忙期の場合、3万円では大人1枚しか買えず、4人分では12万円ということになります。10歳だと大人料金が適用されるからです。

友達は15000円をシンガポールドルで支払ってくれたのですが、約130シンガポールドルでとても安く感じると言っていました。また、パーク内の飲み物やレストランもアメリカと比べると半額以下なのに、質も高く、リーズナブルと言っていました。

シンガポールのテーマパークもスコールが降るなどのリスクもあって、日本では梅雨とは言っても激しく雨が降ることも少ないので6月の日本は気候も良くて過ごしやすいと彼女は言います。

しかし、日本がインバウンド消費をもっと上げていくためにはいくつか課題があると感じました。

久しぶりにディズニーに行き、紙のマップもなく、全てアプリ内でDPA(ディズニー・プレミアアクセス)等の予約をしなければならず、戸惑いました。外国人がアプリをダウンロードするには手間なのではないでしょうか。実際に友達のDPA予約は私が全部やり、彼女と子供はウェブでマップを見ている状態でした。

パークの開演前に着いたはずなのに、新しいエリアのDPA(ディズニー・プレミアアクセス)は数分で売り切れ、開演時間も日により違うので情報格差だなと感じました。アメリカのディズニーでは決まった時間から事前予約ができるようです。

あとでパークのスタッフの方やタクシー運転手さんから聞いた話だと、提携ホテルを予約すれば優先されるらしいのですが、かなり先まで売り切れているそうです。外国人だと、マリオット系列など外資系のホテルに泊まりがちですし、そうしたサービスがあることを知らないので微妙だなと感じました。

この辺り、アメリカやシンガポールのテーマパークはだいたい追加でお金を払えば全て解決できるシステムなので、香港や日本は仕組みが違うよねと友達は言っていました。その代わりに日本のディズニーは米国と比べると、かなり料金が抑えられているのでしょう。

また、シアター系が全部日本語で同時通訳機などないのかなと感じました。娘が同時通訳をしていました。もう少し英語を頑張ってほしいと感じるところは日本のテーマパークではあります。

日本では、色んなところが混みすぎていたり、早い者勝ちだったりする仕組みを改善した方が売り上げが上がるのではないかと思います。

例えば、ポケモンカフェなどもそうですが、一カ月前の決まった時刻にしか予約がオープンしなくて、サイトもつながりにくくなります。

アメリカのような公式な転売屋があってもよいのかもしれないと感じる部分があります。その方が不人気な当日券などは安く買えるメリットもあります。全部一律の料金というのを徐々に変えていく必要もあるのかもしれません。

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花輪陽子(FP@シンガポール、経営者、著者)
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