二度の骨折でわかった、自由業のありがたみ
私事で恐縮ですが、先日30歳になりました。
また、それとほぼ時を同じくして、左足を骨折しました……。
© etsuko_ichihara
実は私は3年前にも会社の階段から転落して右足をもっとハードコアに骨折しまして、
それがきっかけで会社を辞めてフリーランスになった、という数奇な運命を辿っております(怪しい話ですが…)
https://note.mu/moja_etsuko/n/nc32a07fe6343
当時は労災もおりたし、安定した正社員の身分だし、
普通に考えるとフリーランスの怪我は保障もなくて大変…という感じだと思いますが(実際、外科で『骨折です』と告げられた時は『マジかーーーー』と絶望しましたが)意外なことに、フリーになってからの2度めの足骨折は、会社員の頃よりかなり楽です。
意外と融通のきかない会社組織の勤務体系に絶望
松葉杖生活を余儀なくされていた3年前。
足に損傷のある人間にとって、東京の満員電車での通勤はかなり危険です。そのため、通勤時間を10分でも15分でもずらすことはできないか?と人事に相談したところ、特殊な事情があってもそれは難しいとのこと。ただ、頑張って我慢して通勤したところで、その時点で気力体力ともに疲れ切ってパフォーマンスが落ちてしまっているし、通勤中に怪我を併発なんかしたら会社側の医療負担もさらに嵩むはずです。
合理的に考えたらおかしいことであっても、思った以上に会社の就業規則というのは融通がきかないものなんだなと思い知りました。
結果、完治までの3ヶ月間、松葉杖を引きずりながら忍耐と根性でどうにか定時出社する日々となりました(意外と東京の電車は優しく、松葉杖ついてると席を譲ってくれる方が多かったり人の優しさを知ることにもなるのですが…)
自分でワークスタイルを決められる生活の良さ
そういった経験もあり、「ああ〜、また足の骨折か、大変になるなあ」とガックリしていたのですが、自営業になってからの怪我は意外にも差し障りが少ないことに気付きました。
例えばデザインワークなどは納品さえ間に合えば基本在宅での仕事でよく、一部のどうしても対面が必要な打ち合わせ以外は遠隔で済ませることができるため、気分がのれば外に出てもいいですが、体調が悪ければ家で安全に仕事を終えることができます。
プレゼンテーションなど本人の身が必要なタイプの仕事はどうなのか?というと、
お取引先の皆様には色々とご迷惑をおかけしてしまった部分もあり心が痛むのですが、
北海道に出向いて地元の方々に講演をする予定をご厚意でzoomを活用した遠隔でのテレ・プレゼンテーションの形式に変更いただいたり、傷病状態に応じて柔軟に調整をしていただき、本当に助かりました。個人事業の良さは、「自分の都合や状況にあわせてワークスタイルを柔軟に変えられる」ことだなあ、と実感している毎日です。
大企業だとどうしても大量の人員を効率よくマネジメントするために厳格なルールもできてしまいやすいですが、
フリーランスは孤独な代わりに自己都合に応じて全てを変更することができるのは強みだなと感じます。
リモートワーク、テレワークがもっと浸透し、オフィスに毎日通うのが当たり前ではない世の中になると良いなと思います。
会社と個人の繋がりもどんどんフレキシブルになってくる世の流れ、就業規則も個人の事情に応じてどんどんカスタマイズ・交渉ができるようになることを願っております。