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ブランドとデザインのおいしい関係とは?

ブランドにおけるデザインの重要性が当たり前に叫ばれるようになりました。デザインは言うまでもなく、ブランドの世界観を伝える重要な要素で、ブランド運営上、欠かせません。今回はブランドがどのようにデザインと向き合うかを考えてみたいと思います。

デザインは魅惑の果実!?

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ものづくりブランドを経営していると、当たり前ですが、モノの品質を第一優先にします。どれだけ品質を高める事ができるかを追い求めます。

そして、次にそのモノを適切な人(求めてくれている人、届けたいと思う人)に届ける事が必要になります。その時にデザインを活用することで、自分達の世界観を表現できますし、それにより本当に届けたい人達が知ってもらう事ができます。

そう考えると、良いモノをつくる事良いデザインで届ける事ものづくりブランドの経営において両輪なのです。

品質とデザインはある意味でニワトリとタマゴの関係です。どっちもブランドにおいては必要ですし、どっちが欠けてもいけません。

上記の記事にあるように、品質にデザイン(この記事ではアート)が紐付くと車の両輪がかみ合い、力強く前に進んでいくのだと思います。

しかし、一方で私の経験上、デザインだけを先行してしまうことに落とし穴があり、そこにはまった結果、最初は調子が良かったのですが、消えてしまうというブランドがあるように思います。

狭義の意味での、“おしゃれ”“かっこいい“”かわいい”などのデザイン要素は、世の中にウケれば短期的に成果に繋がりやすいものでありますが、デザインとブランドの関係をしっかりと考えておかないと長期的にブランドを成長させ続ける事はできません。

デザインのデザインが重要

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デザインというと、パッケージのデザインなど物理的なデザインが想起されます。おしゃれ、かっこいい、かわいいという感覚的なところに訴えるためにデザインはとても重要です。

ここでブランドにおいて大事な点はデザインのデザインです。
それはなぜそのデザインであるのかという理由づくりともいえます。

デザインはブランドの世界観を伝える重要な要素です。だからこそ、何を表現したくてそのデザインにしているのか、どんな人達に興味や共感をもってもらいたくてそのデザインにしているのかをきちんとデザインしないといけないと思います。

デザインのデザインの観点として考えるべき点の例を挙げてみます。

(メッセージ)
・どんなメッセージを伝えたいのか
(アイデンティティ)
・どんな世界観を表現したいのか
(ターゲット)
・どんな人達に共感して欲しいのか
(ストーリー)
・どんなストーリーや物語を伝えたいのか
(機能・情緒など価値、体験)
・どんな感情や読後感をもって欲しいのか

このあたりを常に考えて、デザインのデザインをしていく事が下準備としてはとても大切です。

それはブランドの目的をどのように設定しているかにも深く関わってきます。

例えば、単純に流行っているという理由で“おしゃれ”“かっこいい”“かわいい”というデザインをするとして、それが短期的に売上をあげるため!という目的であればそれは整合性がとれているのです。決して悪いことではありません(と言っても、それを実現できることもすごいスキルなのですが)

ただ、ブランドを社会との約束とすると、設定した約束(目的)を達成するために、続けていく事や成長していく事という時間軸の概念が入るので、その辺と短期的な売上の整合性をきちんと取らないといけませんし、その瞬間だけという考え方で、お客さんとwin-winの関係になれるのかというと、個人的には疑問は残りますが、決して否定はしません。

Minimalにおけるデインは“美味しく食べる体験の設計”

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デザインのデザインが大事であるという観点は、ある意味でブランドにおいてそのデザインが正しいとなる理由・背景であり、それは深さ概念であると思います。

もう一つブランドにおいてデザインを考える際に必要な概念は、デザインの広さの観点です。

どういう意味かというと、デザインというと、物理的なパッケージなどを想起しますが、ブランドにおいてデザインを広義で捉えておく事が大事です。

Minimalを例に具体的に説明すると、Minimalでは、デザインとは、“おしゃれ”“かっこいい”“かわいい”という感覚に加えて「美味しく、楽しく、新しく食べる体験の設計」であるという考え方です。

想いを込めて丁寧に造ったチョコレートやチョコレートスイーツを美味しく食べていただくために、パッケージなどはわかりやすくデザインされています。
それに加えて、食べる体験の設計という観点で捉え直すと、例えば店舗の内装外装、店舗導線や、パッケージの形状や機能性、ブランドの背景にあるストーリーなどもすべて広義の意味でデザインであり、デザインするべきポイントとなります。

具体例:Minimalロゴのデザイン

Minimal_ロゴ

Minimalのロゴは、ロゴマークである●と■と三本線、そしてロゴタイプで構成されています。このロゴには「Minimalのチョコレート造りと大切にしている考え方」を込めています

まずロゴマークですが、●はカカオ豆、■はチョコレートを表しています。カカオ豆の仕入れから全て手仕事でチョコレートを製造するという「Bean to Barスタイルのチョコレート造り」を示しています。

三本線は、カカオ農家、Minimal、お客様の三位一体を表します。
この三位一体は、ブランドの根幹を成す考えです。

▼カカオ農家から100%フェアトレード以上の価格でカカオ豆を仕入れ、農家の収入向上と、良いカカオ豆の獲得を両立。
▼農家から仕入れた高品質なカカオ豆をMinimalの技術で良いチョコレートとそれを取り巻く体験をセットでお客さんにお届けする
▼新しいチョコレート体験に満足して頂けたら、対価を頂き、利益を得ながら、そのお金で農家からもっと多くのカカオ豆を仕入れる

三方良し

この循環が回っていくと、関わる全ての人がwin-win-winの“三方良し”関係になります。そんな未来のエコシステムを事業を通して目指していきます

そして、ロゴタイプはFutura(フツラ・フーツラ)をベースにデザインしています。
Futura(フツラ・フーツラ)は1923年にドイツのバウハウス(書籍印刷学校)で非常勤講師をしていたパウル・レンナー によって発表されたジオメトリック・サンセリフに分類されるサンセリフのローマ字書体です。

レンナーは幾何学形態を用いて、新しい「時代精神」基づいた合理的な書体設計を行いました。

Futuraとはラテン語で「未来」(英語の"future"に相当)の意味を表します。
Minimal - Bean to Bar Chocolate - をFuturaをベースにデザインする事で、廉価なお菓子でも、高級ショコラでもない、スペシャルティチョコレートという新しいチョコレートの未来を目指すというブランドの想いやビジョンを表現しています。

ブランドとデザインのおいしい関係

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Mimimalにおけるデザインとは

食べる体験設計であり、

その目的は、食べる体験をもっと豊かにするためであり、

その対象は、ブランドの世界観や考え方を伝える全てモノコトです。

もっと、具体例を知りたい方は、MinimalのHPのJournalの以下記事をご覧下さい。(個人的にはJournalは面白い記事ばかりなので、Minimalブランドに興味ある方はこちらをご覧頂ければ幸いです!)

実は、上記の記事の事例だけなく、Minimalのものづくりは必ずデザインされていて、全てのものが事例として解説できます。もしご要望があればいつかその解説集的な記事を書いてみたいと思います。

今後もブランドを多くの皆様に知って頂き、お届けするために、ブランドとデザインの美味しい関係をデザインし続けていきたいと思います。

※Minimalのチョコレート&SNS

バレンタインやホワイトデーは一年で一番チョコレートが活躍する時期です。ぜひMinimalチョコレートをご検討下さいませ~。

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山下貴嗣_Minimalチョコレート
最後までお読み頂きましてありがとうございます。このnoteは私がブランド経営やモノづくりを行う中で悩み失敗した中からのリアルな学びです。何かお役に立てたら嬉しいです。良い気づきや学びがあれば投げ銭的にサポートして頂ければ喜びます、全てMinimalの活動に使いたいと思います^_^