世界恐慌後と似るリーマンショック後
こうした保護主義関連のニュースを見ると、いつも世界恐慌後とリーマンショック後の流れが似ていることが意識されます。
というのも、リーマンショックが100年に一度の不況と言われた背景には、約80年前の世界恐慌以来の金融危機だったことがあるわけですが、いずれも大胆な経済政策でデフレを克服しています。
具体的には、世界恐慌後は金本位制からの離脱、リーマンショック後は非伝統的な量的緩和政策です。
しかし、いずれも表面上の経済は立ち直ったものの、人々の経済的満足度が戻らず、保護主義の流れとなり、1932年からはブロック経済、2016年からは国民投票で予想外のイギリスeu離脱や保護主義を謳うトランプ大統領が誕生しました。
その後、80年前は1940年の東京五輪返上で第二次世界大戦に突入したわけですが、さすがに2020年東京五輪返上で第三次世界大戦はないでしょう。
しかし、米中ハイテク覇権争いで世界経済がハイテク分野で分断されるリスクが全くないとは言えませんので、米中摩擦が形を変えた第三次世界大戦にならなければいいと思っています。