ビジネスにとって_知られていること_は大切

十分な認知を獲得することの重要性

今日はマーケティングの中でも「認知」にテーマをおいて書いていきます。

いきなりですが、時々このような質問を頂くことが増えてきました。

「ブランドを強化したいです!」

「どうすれば良いですか?」

はい、ブランドは強化できた方が良いですよね。

ただ、ブランドを強化するって具体的にどういうことなのかが曖昧で、とりあえずやった方が良さそうなロゴやコピーづくりに入ってしまうケースが多いと感じています。

ブランドを強化する時の考え方を簡単にまとめておきたいと思います。

ブランドを考える4つの視点

ブランドを考える際に、この4つの視点が大事だと言われています。

ブランドを考える際の4つの要素

①ブランド認知
そのブランドがどの程度知られているか?

②知覚品質
そのブランドをどの程度信頼しているか?

③ブランドロイヤルティ
そのブランドを繰り返し使いたいと思っているか?

④ブランド連想
そのブランドから連想することは意図した範囲か?

この4つの要素が大事だとブランディングの教科書では言われています。

なので、漠然とブランディングを捉えるより、まずこの4つの要素で自身が扱うブランドを整理してみましょう。

詳しくは、デビット・アーカー先生のブランド論を読みましょう。

ブランドを強化する=ブランド・ロイヤルティを強化する

ブランディングを考える上で「ブランドロイヤルティ」という考え方があります。

ブランド・ロイヤルティとは
ブランド・ロイヤルティ(brand loyalty)とは、消費者が、他の代替となるブランドがあるにもかかわらずある特定のブランドを購買し続けることをいう。
Wikipediaより引用

「ブランドを強化する!」

ということは、このブランド・ロイヤルティが高い状態をつくると考えるとわかりやすいです。

よし!
ブランド・ロイヤルティを高めよう!

と意気込むと、おそらくこのような投資をしていくのではないでしょうか?

・ポジショニングマップをつくる
・ポジショニングで独自性を表現する
・独自性を表現するコピーやロゴをつくる
etc

全てアクションとしては間違っていないのですが・・・
ブランドの投資を考える上で、順を追って考えた方が良いです。

まずは知られている状態をつくる

最初の質問に戻りましょう。

「ブランド強化したいです!」

「どうすれば良いですか?」

その時に自分がよく質問するのは、「いまの認知」はどれくらいですか?
という質問をします。

十分に知られているのか?

をデータで確認します。

よくブランド投資を考える時に間違えがちなのが、ここです。

十分な認知がないのに、いきなりブランド・ロイヤルティを高めるためのアクションに入ってしまうことです。

ここで、最初にご紹介した、ブランドを考える4つの視点に戻って考えましょう。

この基本の4つの要素が大事だとお伝えしました。

ブランドを考える際の4つの要素

この4つの要素をブランドエクイティ・ピラミッドという形で表現されるものがあります。

・土台に認知=ブランド認知
・真ん中左側が特徴理解・理性評価=知覚品質
・真ん中右側が印象/イメージ理解・感性評価=ブランド連想
・一番上が共鳴感情=ブランドロイヤルティ

ブランドエクイティ・ピラミッド.001

ブランドの土台は認知である

本日お伝えしたかったのはここです。

このピラミッド構造がわからずに投資をしてしまうと、ブランド投資がうまく事業成長とつながらないです。

土台となるブランド認知=ブランドが認知・認識されている状態
になっていないと、せっかくこだわって作ったロゴやコピーや体験設計も活きてきません。

なので、ブランド強化!のフェーズの前に「最低限の認知獲得」はしておくべきだと考えています。

認知がまだ足りていないのであれば、ロイヤルティを高める施策を考える前に、

・認知を高める施策を打つ
・ブランドが特定カテゴリーで知られている状態をつくる
・顧客や市場からのフィードバックをもとに戦略の方向性を定める
ことに集中した方が良いです。

この後に、ロイヤルティを高めるための細部の施策に入っていくのが良いでしょう。

という、ブランド投資のよくある間違いと、基本的な考え方に関するまとめでした。

賛否両論ありますが、さらに掘り下げたい方は、「ブランディングの科学」を読んでみることもオススメです。

簡単に書かれている主張を要約
ブランドのロイヤリティは、マーケットシェアに依存する

マーケッターは、ユーザーを多く獲得→マーケットシェア獲得に集中せよ

ライトユーザーを無視しないで、全てのユーザーの認知シェアをとろう

まとめ

・ブランドの基本4要素を理解しよう
・ブランドエクイティ・ピラミッドを理解しよう
・ブランドの土台には認知があることを理解しよう

自分自身も改めて「認知シェア」は意識して戦略設計をしていきたいと思います。

※認知にばかり投資をして、ロイヤルティが低い状態になってしまうケースもあるので難しいいところではありますが・・・

本日の日報は以上です。