なぜ、今年の為替相場は動かなくなってしまったのか?

あまりにも動かない主要3通貨について、考察を行いました。私も含め相場に方向感をもって予想しているアナリストにとって、「動かない」という結末は非常に困ります(相場のあやをとるディーラーや話題を追うメディアの方々も同様でしょう)。まして昨年もそうだったわけで、2年連続ともなればこれはもはや地味ながら歴史的な出来事と言えます。このまま行けばドル円相場は史上最小レンジでフィニッシュします。現在、ドル円相場の年初来高安レンジは9円を割っています。史上最小が10.00円ですからこれは相当小さいです。

しかし、「動かない」状況にあるのは「主要通貨 vs. 主要通貨」のペアであって、「主要通貨 vs. 新興国通貨」のペアは明確に方向感が出ています。結局、新興国通貨に売りが集中することで、先進国通貨同士の強弱関係が定まりにくくなっている市場環境があるのではないでしょうか。この辺りを定性的な言葉遊びで終わらせず、名目実効相場の要因分解などから極力簡単に解説を試みました。

とりわけユーロなどは対ドルでの下落が対トルコリラでの上昇により掻き消されている様子が良く分かります。

宜しければご笑覧下さいませ。

https://toyokeizai.net/articles/-/236355

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