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選挙DX―成功は皆さんの行動にかかっている

こんにちは!グローバルでDXの調査・支援をしている柿崎です!
今回から連載を開始します。テーマは「選挙」です。
今日は在宅勤務していて、ただいま選挙カーが通り過ぎました。
「東京都議会議員、○○でございます。○○、○○、○○をよろしくお願いします。」
うるさい!というのは我慢するとして、この時代に行政を担う方がCO2を排出しまくるのは許される行為でしょうか。

駅に行くと、現職議員あるいは候補者の人が立っています。
企業であれば、現在の緊急事態宣言下では、リモートワークを取り入れている会社が多いことでしょう。しかし、政治活動の世界ではリモートワークは無縁なようです。

そして駅では未だにビラを配布している人がいます(誰も受け取らないので同情しますが、私も受け取りません)。
ポスターも日本中のいたるところにあります。
ペーパーレス化という発想は皆無のようです。

不思議に思うのは、20代のデジタル世代の人でさえ同様の政治活動をしています。先日、若い人が自分で選挙カーを運転して自分の名前を連呼している姿を見かけました。交通事故を起こさないか心配になりました。

選挙でSNSの活用は広がっているが・・・

今年5月23日にさいたま市長選がありました。ユーチューブやLINEなどのSNSが駆使されたようです。選挙でデジタルツールが活用されたようです。
しかし、投票率が前回の31.44%を下回り28.70%と過去最低でした。若い層の関心が特に低かったようです。どのように駆使されたのか疑問が残りますし、投票率28.70%ということは根本的に何かが間違っているように思います。

ただ、投票率は前回の31.44%を2.74ポイント下回り28.70%と過去最低だった。清水氏は投票率改善には若い層の関心を高める必要があると指摘。SNSを生かした選挙戦を振り返り、「何回か広報することで見てくれる人も増えてきた。政治家としても行政としても継続が重要」と話した。

選挙DXに取り組むチャンス到来!

選挙のDXというと、エストニアのようにインターネット投票システムを導入するような議論があります。
ただ、既得権益の強い抵抗などがあり、すぐに導入するのは難しいと日本人の誰もが思うでしょう。
この連載では、どの候補者でも実践できる選挙のDXについて考え、お伝えしたいと思います。
現在、私は「#横浜STARTUP」という今年8月の横浜市長選に出馬表明した福田峰之先生を支援する団体に所属し、実際の選挙現場でDXに取り組み、実験と学習を繰り返している立場にあります。

なぜ手の内を公表するのか

選挙は戦いであり、他の候補者に勝つことが求められます。そのような中、政治活動中にかかわらずDXの取り組みについて公表するのはなぜか。それは、一人の候補者の政治活動のDXに取り組んだところで、現状を変えることは難しいことが分かったからです。選挙に行く若い層を増やすことは相当ハードルが高いことを実感しました。また、日本全体の政治活動のDXをしなければ真の変革には至らないと思ったからです。

選挙DXを定義する

何より、選挙はデジタルツール活用の上手い下手ではなく、「政策」という土俵で勝負するべきです。メディアが有名人にフォーカスしたり、特定のテーマ(横浜市長選で言えばIR)だけの賛否をワイドショー化して勝敗が決まるような選挙は、民主主義に及ぼす功罪が大きいと言えるのではないでしょうか。有権者である住民、日本国民にとってマイナスでしかありません。
さいたま市長選でSNSは広報ツールとして活用されたようです。本来SNSは一方通行ではなく双方向なコミュケーションのためのツールです。簡単にいつでもどこでも政策について議論できたり、候補者と一緒に政策をつくって行くことが可能になります。政策、つまり世の中の仕組み・ルールを候補者と一緒に創造する、これこそが選挙のイノベーションでありDXと言えるのではないでしょうか。

候補者がデジタル武装しても何も変わらない

ただ、デジタルツールを導入すれば選挙が変わるという単純な話ではありません。さいたま市長選ではSNSを駆使したにもかかわらず、投票率が前回の31.44%を下回り28.70%と過去最低でした。
企業でも同様です。社内SNSを導入してコミュニケーションの活性化に成功している企業は少ないでしょう。デジタル以前の問題や導入の目的があります。
選挙にSNSを導入すると、先述のように候補者と一緒に政策をつくることが可能になります。
ただ問題は有権者であり、こちらの問題のほうが大きいでしょう。
まず、皆さんは選挙に行ってますか?さいたま市長選では、28.70%、つまり10人中3人未満の人しか投票に行ってません。
投票に行く人はどうでしょうか。
投票所前のポスターの一覧を見て決める、著名な人に入れる、自分の意思ではなくメディアが取り上げた話題で何となく決める、などでしょうか。
私は投票日前日に郵便受けに入っていた候補者一覧から選んだり、何となく特定の党の候補者に入れていました。
今回私が取り組んでいる政治活動でもSNSを活用しますが、広報活動ではなく、皆さんから政策提言を頂いたり、皆さん同士が関心のあるテーマ毎に議論できるように準備しています。
横浜市に住んでいない方でも利用できますので、是非体験して頂けましたら幸いです。
https://liny.link/r/1656045928-bv65Ek3x?lp=zy5f8u
こちらをご利用いただければ、選挙だけでなく、行政でも国民・住民とコミュニケーションできることがお分かり頂けると思います。

皆さん、選挙に行く前に候補者と一緒に政策をつくってみませんか?そして選挙に行きましょう。
皆さんの行動が変わらないと、選挙カー、駅でのビラ配りなどの政治活動の風景も変わりません。
これから選挙のDXの取り組みについて共有させて頂きますのでお楽しみにしてください!

2021年6月8日 「選挙活動」の使い方を謝っていたため、「政治活動」に変更しました。

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