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中国のEV車がどんどん出てきた。車メーカー以外が続々参戦する状況は日本にもチャンスある!?

最近はSNSだけでなく、日本のニュースメディアでもEVについての記事、特に中国のEV車についての記事が多くなったと感じています。以前は中国EVについてはとにかく否定的な内容やコメントで溢れていたと思いますが、これも最近は変わってきているなと思います。

その牽引役はBYDなのでしょう。2025年には日本での販売店を100店舗以上にすることや、東南アジアでどんどん売れているといった記事は話題になっていましたね。

ただ、中国に興味のあるみなさんにはぜひBYD以外の躍進についても知ってもらいたいです。中国ではBYDだけでなく、他のEV自動車メーカーも急速に発展しています。しかも、自動車メーカーでない企業からの新規参入の勢いがすごいのです。

BYDも元々は電池のメーカーだったことは有名と思いますが、他にも例えば、
・車のWebサイトを運営していたイーチャイナ(易車網)の創設者である李斌はウェイモ(蔚来)
・ブラウザのUCの何小鵬は小鵬汽車(シャオペン)
・テレビを専門に製造していたメーカーの創維(Skyworth)も自動車の生産

といった具合で続々と参入しています。なかでも多くの中国の皆さんにはテレビメーカーだと認識されていた創維が衝撃的みたいです。中国人にとって、創維といえばコスパのいい国産テレビで全国に知られています。

(画像:JDから)

↑55インチのスマートテレビは約3万3千円です。テレビだいぶ安くなりましたよね

個人的にも、最近Didiで白タクを利用したらEV車で、しかもまさかのSkyworthで驚きました。乗りごごちはとても良かったです。その後調べたら、けっこう前からEV車産業に参入していたことを知りました。

Skyworthですが、つい先日も中型から大型のハイブリッドSUVであるHT-iⅡの4つのモデルを発売して話題になりました。価格は12.98万元から25.98万元(約260万円-520万円)の間で、中国のガソリン車に比べて割安感あります。年初にHT-iが出て一回充電で200km走れるって記事を見たと思ったら、もう次のバージョンが出てくるとは。

そして、この車のデザインがイケてるとネット民に好評です。ここからはどんな車かをざっくり紹介します(決してお金もらっての広告ではありませんあしからず笑)。

フロントは現代的な無枠の波紋状デザインで、左右のヘッドライトは稲妻のような形で特徴的。

サイドはフォルクスワーゲンのトゥアレグLに似ていると言われています。5本スポークの大型ホイールはスポーティーな印象。

インテリアはシンプルなんですが、洗練されてておしゃれ。中央には15.6インチのディスプレイ。創維の自社開発のスマートカーシステムも搭載されており非常に実用的とのことです。ちなみに、創維の自動車はすべて比亜迪(BYD)の電子システムを採用していて、品質も評価されています。

彼らのEVへの取り組みは本気です。報道では2025年の年間販売目標は25万台。2030年には年間販売目標は100万台で、そのうち海外市場で50万台達成を目標にするとのこと。

もちろん、群雄が天下を争うと言ってよい競争激化の中国EV車市場。新しい参入がいれば、潰れたところも多いです。うちの近くでもよく見かける国産EVスーパーカーが格好良いなと同僚と話題になってたんですが、すでに倒産しておりました。

(画像:有驾から)

↑カーボンファイバーをつかう「前途K50」。お値段は70万元(約1400万円)でした

中国EV車の2023年上半期の販売データによると、BYDが125.56万台の成績でダントツの一位であるが、その次は埃安AION(209,336台)、理想LI(139,117台)、哪吒NEZHA(58,947台)、蔚来NIO(54,561台)、零跑LEAP(44,503台)、极氪ZEEKR(42,633台)、深蓝DEEPAL(41,626台)、小鹏XIAOPENG(41,626台)となかなかな混戦状態です。

現状BYDが飛び抜けていることは事実です。2位から9位の販売台数を合計してもBYD一社の販売台数に及びません。ただBYDだけに独占させない、これはチャンスで参入すべきと考えれば、車メーカーでない業種からもどんどんチャレンジしてくるのが逞しいなと嬉しくなります。

過去の中国のシェア争いの歴史から、たくさんの企業が参戦した後は徐々に数社に絞られる未来でしょう。報道では、XIAOPENGのCEOは「将来的に中国のEV車が8社に集中し、年間販売台数500万未満の企業が非常に生き残りにくい」と予測していました。

この市場シェア争いもまたいろんなことがあると思いますし、競い合って性能が向上したりコスパが高まったりすることを期待です。面白い展開がありましたらnoteで紹介します。ぜひフォローしてお待ちください!

(参考資料)

https://xtech.nikkei.com/atcl/nxt/news/18/13348/

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中国情報局@北京オフィス
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