40歳以上の「結婚できない男」が、この10年でどれほど結婚できたか?
明日から始まります! 「まだ結婚できない男」。
2006年に、「結婚できない男」というタイトルで、人気を博した阿部寛さんハマリ役のドラマが、13年の時を経て帰ってきます。もちろん主演は、あの時から13年たってもなお未婚のままの阿部さん演じる桑野信介(53歳)です。
個人的にも楽しみです!
ドラマについてのご紹介は割愛しますが、この主人公の桑野のように、この10年ずっと未婚のままだった50代男というのは一体どれくらいいるんでしょうか?
ドラマの年数とは多少ズレますが、国勢調査で2005年と2015年の10年変化をみてみると、2005年時点桑野と同じ40代前半の未婚男は、89万6千人いました。それが、10年後50代前半になった2015年の調査では、80万6千人です。
10年たっても、たった9万人しか減っていません。結婚率(対10年前の未婚人数)にしたらたったの1割です。つまり、世の中の9割の未婚男は、このドラマの主人公桑野と一緒ということです。
他の年代もあわせてみると、80年代生まれの現在30代はこの10年間で半分以上が結婚しています。40代前半も4割が結婚しました。結婚できなくなるのは40代後半からで、40-49歳結婚率は17%、50-54歳が10%と極端に下がります。
不思議なのは、還暦を過ぎた65歳以上の結婚率がむしろ上昇していることです。未婚者の結婚率なのでこれはあくまで初婚ということです。
かつて生涯未婚と言われたのは、50歳時点まで未婚だった人たちを指していましたが、60歳を超えて初婚する人たちが結構増えてきたわけです。
とはいえ、「40過ぎで初婚できている男なんて所詮金持ちなんでしょ?」という意見もあると思います。というより、「金持ってないおっさんなんか誰が相手にしますか?」という意味かもしれません。
ところが、就業構造基本調査での年収別10年推移を見ると、違った事実が浮かび上がってきます。
この10年で40~50代前半にかけて結婚できているのは、年収400~700万円がメインで、そうお金持ちというわけではありません。
むしろ、ドラマの桑野のような1000万円以上(多分もっと上か?)の高所得層は結婚できていないという結果でした。これは、もともと700~1000万の層が未婚のまま所得があがったからという見方もできますが、だとしても、40代以上で未婚のままの男たちというのは案外と高所得もいるものです。
視点を変えれば、高所得でありながら結婚もできない(しない)というのは、やはり性格的に「結婚には向いていない」何かがあるということかもしれませんが…。
明日からのドラマでは、そのあたり(桑野が結婚できない性格や行動とは何か?)も楽しみながらご覧いただくと、より一層おもしろいかもしれません。
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