見出し画像

データで紐解くオンラインイベントに最適な開催曜日と開始時間

コロナ禍で急速に増えるオンラインイベント。
「開催するなら何曜日が参加してもらいやすいのか」
「開始時間によって集客に影響があるのか」
イベント主催であれば、参加者の同行が気になるのではないでしょうか?

これまでにPeatixで実施したオンラインイベントに関するアンケートを元に、「地方エリアの可能性の高まり」「オンラインイベントのマネタイズのポイント」という2つの記事を書いてきましたが、今回は、オンラインイベントの集客にフォーカスを当てようと思います。


イベント集客の方程式

イベントの集客には、様々な要素があります。簡単な公式で表現すると下記のようになります。

イベントの参加人数=イベントページのトラフィック × 申込率 × 当日参加率

となります。詳しくは拙著『ファンをはぐくみ事業を成長させる 「コミュニティ」づくりの教科書』でも書かせてもらってますが、イベントの参加者を増やすには、「トラフィック」「申込率」「参加率」に焦点を絞り、それぞれを最大化させる方法を考えていく必要があります。
ここでは「トラフィック」「申込率」に関しては割愛し、「参加率」について考えていきたいと思います。
ここでの「参加率」とは、イベントへの申し込みをした人のうち、イベント当日にイベントに参加する率を意味します。
イベントに申し込んでいても当日イベントに参加してもらえなければ、イベントの盛り上がりにも悪影響があります。この「参加率」についてしっかりと考えることがイベントを成功させる上で大切です。
そしてイベントの参加率にはイベントを開催する「曜日」と「開始時間」が重要な要素となるのです。

リアルイベントの曜日ごと参加率

まずは、コロナ禍前に多く開催されていたリアルイベントのデータをみてみましょう。リアルイベントの参加率に関して、Peatixのデータを元に調べてみると下記の通り、有料イベントと無料イベントに関して、曜日によっての参加率の変化がありました。

画像1

このデータを見ると、有料イベントの場合、火曜・水曜が参加率が高く、木曜・金曜・土曜日の参加率が低い傾向があります。また、無料イベントでは顕著に金曜日の参加率が低くなっています。金曜日の参加率が低い理由としては、金曜日の夜は飲み会などが入りやすいことも考えられるでしょう。

リアルイベントの開催時間ごと参加率

さらに、リアルイベントの開始時間ごとの参加率を見てみましょう。

画像2

こちらも有料イベントではそれほど差は無いのですが、12時から15時までのお昼の時間帯と19時以降の参加率が高くなっております。一方で無料イベントでは、19時台にイベントを開始すると参加率は63.1%、20時以降にイベントを開始すると53.1%とかなり参加率が低くなります。このように、イベントの開始時間によってイベントの参加率に変化があるのです。

次にオンラインイベントに関してのデータを見てみましょう。

オンラインイベントの参加しやすい曜日

イベント参加者にオンラインイベントに参加しやすい曜日に関してアンケートを実施したところ、下記のような結果が出ました。

画像3

オンラインイベントでは、「いつでもよい」と考えている人が42.4%と高く、リモートワーク含め家にいる時間が多いため、特に曜日にこだわらない人が増えているようです。また、仕事が休みであることが多い、「土曜日」「日曜日」の都合が良いと考える方も多くいます。このこともコロナ禍で週末も外に出掛ける機会が減っていることが一因となっていると思われます。また、リアルイベントでは参加率が低かった「金曜日」が平日の中では一番参加しやすいと考えられていることも特徴となっています。こちらもコロナ禍で以前のように金曜日に飲み会に行くといった機会が減少していることに要因があるのではないでしょうか。

オンラインイベントの開始時間帯

下記のデータはリアル・オンラインイベントにおける実際の開始時間帯です。

画像4

こちらのデータを見ると、リアルイベント・オンラインイベント共に10時開始及び19時開始しているケースが多くなっています。
一方で、オンラインイベントの参加者に「オンラインイベントに参加しやすい時間帯」のアンケートを取ったところ、面白い結果が出ています。

画像5

こちら、実際に最も多くイベントが開始されている19時台も37.5%の方が参加しやすい時間帯に挙げていますが、20時台、21時以降が参加しやすいと考えている方が多くいることが分かります。
リアルイベントにおいては、19時台にイベントを開始するケースが多く、コロナ禍においても同じ時間帯にイベントを開始するイベント主催者も多くいらっしゃいます。しかし、リモートワークをしている方にとっては19時台は家族でご飯を食べたり、子どもの面倒を見るなどバタバタしている時間帯となり、結果として少し落ち着く遅めの時間帯を希望される人が多いのではないでしょうか。

まとめ

コロナ禍以前は、夜のイベントは18時-19時にイベントが開始されることが多く、参加率が高いのは火曜・水曜開催で、特に無料イベントでは金曜の参加率が低くなっておりました。

一方、直近の傾向を見ると、イベントに参加しやすい開始時間帯として20時以降を求める人が増え、曜日に関しても土曜・日曜が参加しやすい人が増えています。平日だと金曜日が人気となっています。

政府も各方面で今後テレワークを推進していく旨を発表しており、人々の働き方は引き続き変わっていくことでしょう。

人々の生活様式が変わり、イベントへの参加の傾向も変化しています。イベント主催者はそのことをしっかりと把握した上で、イベント開催の曜日や開始時間帯を考えてみては如何でしょうか。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?