広告主はタレント起用のリスクを考える時期に来ているのでは
昨日のこの報道は、許されることでない犯罪であること、それ以前に「人」として行ってはいけないことは事実である。しかし、このことに私たちは他に学ぶべきことがないのだろうか。
そこで、私の専門領域である、マーケティング特に「広告」の領域でこのことを考えてみる。
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO29868260W8A420C1CC0000/
実は、今回この報道とともに、多くのコマーシャルの契約解消と違約金の問題も報道されている。とある報道では、4社のコマーシャルの違約金は4億円とも言われている。
契約していた広告主の具体的な被害は、「次のコマーシャルまで、コマーシャルを流せない」という短期的な被害の他に、「出演を依頼していたことによる、ブランドイメージへの影響」という中期的な被害もある。しかし、一方ビジネス的な観点では、タレントをコマーシャルに起用するときの、リスク・ヘッジを行っていたのかという問題もある。
コマーシャルでタレントを使うことは、常套手段であり、また有効でもある。タレントのファンに、商品に興味を持ってもらいたいからである。一方、そろそろタレントを起用することでのリスクを、広告主は今までより考える時期になったのではないだろうか。
今回の件は、明らかな問題である。しかし、タレントを起用するときに、SNSなどで言われている噂、例えそれが事実でないかとしても、そこも調べ、それでもタレントを起用するか、メリットとデメリットをきちんと比較すべき時期に来ているのである。
さて、今回の件で、気になっているのでは、コマーシャルを契約していた4社がどの段階で、この事実を知ったかである。きちんと、タレント事務所から、少なくともNHKのニュースが出る前に知らされていたと信じたいのであるが。
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